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2021年4月29日 (木)

我が国におけるワクチン確保はどこまで進んでいるのか?

昨日に取り上げたアジア開発銀行(ADB)の「アジア開発見通し」Asian Development Outlook (ADO) 2021 でも指摘されていましたが、経済回復の鍵のひとつがワクチン接種による新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響の軽減であることはいうまでもありません。少し調べて、Duke Global Health Innovation Center のサイトから Number of Doses procured per Inhabitant = 住民1人当りのワクチン調達量のグラフを引用すると以下の通りです。

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日本の場合、1人当たり2.5回分に近いワクチンが確保されているというグラフです。1人あたり2回の接種とすれば、125%近いカバー率といえます。香港がちょうど1人当り2回で100%のカバー率です。ワクチン接種がもっとも進んでいると報じられているイスラエルは1人当たり3回分少々の確保量なんですが、実にスムーズに接種が進められている、ということなんでしょう。日本が先進国の中でもワクチン確保量が少ないのは、COVAXファシリティで途上国に配慮している、ということなのかもしれません。それにしても、ホントにこれだけ確保しているのであれば、ワクチン接種が進まないのは政府の怠慢としかいいようがありません。首都圏でワクチン接種の対象者となる高齢者が900万人と聞き及んでいますが、大規模会場を設営するとしても1日1万人では途方もない時間がかかってしまいます。もちろん、ホントはこれほど確保されていない可能性も否定できません。前の安倍総理から今の菅総理も、虚偽の発言が多すぎると私は感じており、それほどの信頼感は持ち合わせていません。例えば、Courrier Japon のサイトでは「日本でこれまでに接種されたワクチンの回数はざっと270万回。EUから輸出された5230万回分から差し引くと、まだ4960万回分ものワクチンが使われずに日本のどこかに眠っていることになる。」と指摘しています。ワクチンの有効期限が過ぎて廃棄するハメにならないことを願っているのは私だけではないと思います。

今日は、世間一般には祝日のお休みながら、大学の授業は平常通りだったりします。重い話題ながら、軽く調べられるトピックで済ませておきます。ついでながら、私もツイッターデモのトレンドに乗って、#看護師の五輪派遣は困ります。

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