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2021年4月12日 (月)

+1.0%の上昇を示した3月の企業物価(PPI)をどう見るか?

本日、日銀から3月の企業物価 (PPI) が公表されています。ヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は+1.0%を示しています。まず、REUTERSのサイトから記事を引用すると以下の通りです。朝刊休刊日のためか、日経新聞のサイトに記事が見当たりません。

企業物価、3月は前年比+1.0% 13カ月ぶり上昇
日銀が12日に発表した3月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数(2015年=100.0)は前年比プラス1.0%となり、13カ月ぶりに上昇した。ロイターがまとめた市場予想(プラス0.5%)も上回った。前年比プラスとなったものの、コロナ前の水準を回復したと判断するのは早計だという。
前年比の上昇幅は2020年1月以来の大きさ。電力・都市ガス・水道、プラスチック製品などがマイナス方向に寄与したものの、非鉄金属、石油・石炭製品、スクラップ類などがプラスに寄与し、指数全体を押し上げた。国内の需要動向を比較的反映しやすい鉄鋼や木材・木製品も緩やかながら回復している。
744品目中、前年比で上昇したのは307品目、下落したのは333品目。下落が上昇を26品目上回った。下落品目数が上昇品目数を上回っている状況を踏まえると、「完全にコロナ前の水準に戻ったというのはまだ早い」(日銀の担当者)という。
前月比ではプラス0.8%と4カ月連続のプラス。石油・石炭製品、非鉄金属、化学製品などが押し上げに寄与した。最もプラスに寄与した石油・石炭製品は、2月中旬から3月にかけての原油市況がサウジアラビアの自主的な追加減産の継続や米国経済の回復などを背景に上昇したことを受けて値上がりした。
日銀の担当者は「価格上昇の裾野が広がっている様子がみられたが、主な押し上げ寄与は原油や非鉄金属などの国際市況上昇からきている。国内の需要がものすごく強まっているというより、米中経済の回復にけん引されている側面が強い」とコメントした。

続いて、企業物価(PPI)上昇率のグラフは下の通りです。上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率を、下は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。また、影を付けた部分は景気後退期であり、直近の2020年5月を景気の谷として暫定的にこのブログのローカルルールで同定しています。

photo

先月統計の公表時にも、このブログで「順調に足元で物価が下げ止まりつつあります」と評価していますが、まさに、その通りの展開と受け止めています。日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスも、引用した記事にあるロイターがまとめた市場予想も、ともにPPIのヘッドラインとなる国内物価の前年同月比で+0.5%の上昇でしたから、やや上振れたといえます。私はかなりの程度に順調に物価上昇率が拡大していると受け止めていますので、引用した記事のように、上昇と下落の品目数で物価の基調を見るのもどうかと思います。品目別で前年同月比を詳しく見ると、非鉄金属が+28.7%、石油・石炭製品が+9.8%、鉄鋼が+2.2%などとなっています。季節調整していない原系列の統計ながら、前月比も+0.8%の上昇を示しており、品目別でも、石油・石炭製品、非鉄金属、化学製品の寄与が大きく、国際商品市況における石油ほかの1次産品価格の上昇とともに、中国をはじめとする新興国における景気回復が背景にあるものと考えるべきです。その意味で、これも引用した記事にあるように、米中経済の回復にけん引された物価上昇である可能性が高いと考えられます。内需主導ではなく、物価まで外需主導になっているわけです。まあ、それはそれで、デフレから本格的に脱却できればいいような気がしないでもありません。

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