« しばし京都を離れて大都会のビジネス街を歩く!!! | トップページ | 来週月曜日8月16日公表予定の4-6月期GDP統計速報1次QE予想は小幅のプラス成長か? »

2021年8月12日 (木)

前年同月比上昇率が+5%を超えた7月の企業物価指数(PPI)国内物価をどう見るか?

本日、日銀から7月の企業物価 (PPI) が公表されています。ヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は+5.6%を記録しています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を手短に引用すると以下の通りです。

7月の企業物価指数、前年比5.6%上昇 前月比1.1%上昇
日銀が12日発表した7月の国内企業物価指数(2015年平均=100)は105.7で前年同月比で5.6%上昇、前月比で1.1%上昇した。市場予想の中心は前年比5.0%上昇だった。
円ベースで輸出物価は前年比11.2%上昇、前月比で0.4%上昇した。輸入物価は前年比27.9%上昇、前月比で1.8%上昇した。

とてもコンパクトに取りまとめられています。続いて、企業物価(PPI)上昇率のグラフは下の通りです。上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率を、下は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。また、影を付けた部分は景気後退期であり、2020年5月を直近の景気の谷として暫定的にこのブログのローカルルールで同定しています。

photo

このところ、順調に足元で物価が下げ止まりつつあると私は評価しています。引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスではPPIのヘッドラインとなる国内物価の前年同月比で+5.0%の上昇と見込まれており、レンジの上限でも+5.4%でしたから、レンジの上限を突き抜けて大きく上振れた印象です。国際商品市況における石油をはじめとする資源価格の上昇に起因するとはいえ、このところ、順調に物価上昇率が拡大していると私は受け止めています。国内物価について品目別で前年同月比を詳しく見ると、石油・石炭製品が+38.8%、木材・木製品が+33.1%、非鉄金属が+32.3%、鉄鋼+11.8%、化学製品+10.9%などが2ケタ上昇となっています。ただし、石油・石炭製品と非鉄金属と木材・木製品の類別については、7月統計の上昇率は6月統計を下回っており、前年同月比上昇率で見ればすでにピークアウトした可能性があります。米国の消費者物価指数(CPI)前年同月比上昇率も、食品とエネルギーを除く総合で定義されるコアCPIで見て6月の+4.5%から7月には+4.3%に上昇幅がやや縮小していますので、ほぼほぼ同じ傾向かと私は受け止めています。また、我が国のPPIに戻ると、季節調整していない原系列の統計ながら、前月比も+1.1%の大きな上昇を示しており、類別・品目別で寄与度の大きい順に見て、石油・石炭製品が+0.28%、電力・都市ガス・水道も+0.27%、鉄鋼が+0.10%、化学製品と木材・木製品が+0.09%などとなっています。これらの統計からも、基本的に、国際商品市況における石油ほかの1次産品価格の上昇とともに、中国をはじめとする新興国における景気回復が背景にあることが確認できると考えるべきです。

|

« しばし京都を離れて大都会のビジネス街を歩く!!! | トップページ | 来週月曜日8月16日公表予定の4-6月期GDP統計速報1次QE予想は小幅のプラス成長か? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« しばし京都を離れて大都会のビジネス街を歩く!!! | トップページ | 来週月曜日8月16日公表予定の4-6月期GDP統計速報1次QE予想は小幅のプラス成長か? »