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2022年1月27日 (木)

帝国データバンクのリポート「企業の価格転嫁の動向調査」やいかに?

一昨日1月25日に帝国データバンクのリポート「原油価格の上昇が経済に与える影響」を取り上げましたが、その続編のような形で、昨日1月26日に同じ帝国データバンクから「企業の価格転嫁の動向調査」と題するリポートが明らかにされています。まず、帝国データバンクのサイトから調査結果の要旨を2点引用すると以下の通りです。

調査結果
  1. 企業の64.2%で前年同月と比べ仕入単価が上昇、リーマン・ショック以来の水準に
  2. 仕入単価が上昇した企業の半数超で、販売単価への価格転嫁ができていない

帝国データバンクからアップされているpdfの全文リポートから、グラフを引用しつつ、簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフはリポートから 仕入単価が上昇した企業の割合 を引用しています。仕入単価が上昇した企業とは、「TDB景気動向調査」への回答に置いて、前年同月と比べて仕入単価が「やや上昇」、「上昇」、「非常に上昇」と回答した企業の割合で算出されています。見れば判るように、昨年2021年末の12月には、リーマンショック当時の2008年9月とほぼほぼ同じ割合の企業が仕入単価が上昇したと回答しています。2008年のリーマンショック当時もWTI原油先物価格がバレル当たり150ドル近くまで上昇しましたが、最近時点では80ドル台半ばでこれくらいの仕入価格の上昇が感じられているわけです。コストアップの実感が大きくなっているのが理解できます。

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続いて、上のグラフはリポートから 仕入単価が上昇した企業の販売単価 を引用しています。母集団は最初のグラフで仕入価格が上昇したと回答した企業となっています。上昇していない企業は除外されています。仕入価格が上昇したと回答している企業の中で、転嫁率の大きさは別にしても、販売価格の上昇が出来ている企業の割合は43.8%にしか過ぎません。それよりも大きな割合の47.9%の企業が「変わらない」と回答しています。仕入価格が上昇しているにもかかわらず、販売価格の上昇を実現した企業は半数に届かず、コストアップの価格転嫁が進んでいない実態が明らかにされています。

最後に、一昨日の結論と同じですが、石油価格の上昇などに起因する仕入価格のコストアップを、いかにスムーズに転嫁しデフレ脱却につなげるかが重要であり、消費税率引き上げの際に転嫁促進政策が模索されましたが、現在もそういった政策が必要と私は考えています。

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