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2022年2月 7日 (月)

基調判断が「足踏み」で据え置かれた2021年12月の景気動向指数をどう見るか?

本日、内閣府から昨年2021年12月の景気動向指数が公表されています。CI先行指数が前月から+0.4ポイント上昇して104.3を示した一方で、CI一致指数は前月から▲0.2ポイント下降して92.6を記録しています。まず、統計を報じる記事を日経新聞のサイトから引用すると以下の通りです。

12月の景気動向指数、3カ月ぶり悪化 物流停滞で輸出減
内閣府が7日発表した2021年12月の景気動向指数(CI、15年=100)の速報値は、足元の経済動向を示す一致指数が前月比0.2ポイント低い92.6だった。3カ月ぶりの悪化となった。物流網の停滞で輸出などが伸び悩み、半導体製造装置の需要にも一服感がみられた。
内閣府は指数を基に機械的に作成する景気の基調判断を「足踏みを示している」に据え置いた。
一致指数を構成する10項目のうち集計済みの8項目をみると、5項目が低下に寄与した。輸出はコンテナ不足や新型コロナウイルスの感染拡大による需要減で欧州連合(EU)やアジア向けで低下した。半導体製造装置などの生産用機械の需要減で生産指数はマイナスになった。
2~3カ月後の景気を示す先行指数は前月比0.4ポイント高い104.3だった。変異型「オミクロン型」の感染拡大や原油価格の上昇などで悪化する可能性もある。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、景気動向指数のグラフは下の通りです。上のパネルはCI一致指数と先行指数を、下のパネルはDI一致指数をそれぞれプロットしています。影をつけた期間は景気後退期を示しています。

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ということで、統計作成官庁である内閣府では、昨年2021年3月統計から基調判断を上方改定して、8月統計まで6か月連続で「改善」に据え置いた後、引用した記事にもあるように、9月統計から「足踏み」に下方修正して、先月の昨年2021年12月統計まで据え置かれています。基準がどうなっているかというと、「3か月後方移動平均(前月差)の符号がマイナスに変化し、マイナス幅(1か月、2か月または3か月の累積)が1標準偏差分以上」となっています。本日公表の12月統計では、7か月後方移動平均は昨年2021年7月以来5か月ぶりにプラスに転じましたし、基準指標となっている3か月後方移動平均は11月統計から2か月連続でプラスに転じています。本日公表されたばかりの12月統計について、CI一致指数を詳しく見ると、マイナスの寄与が大きい順に、商業販売額(卸売業)(前年同月比)、輸出数量指数、生産指数(鉱工業)などとなっています。加えて、12月統計ではプラス寄与の系列も見られ、耐久消費財出荷指数や有効求人倍率(除学卒)といった家計部門の指標がそこそこのプラス寄与を示しています。
ただし、足元で新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のオミクロン型変異株の感染拡大が急速に進んでいます。このため、まん延防止等重点措置が幅広く講じられています。ですから、景気動向指数のCI先行指数がプラスを示しているのは、私は少し不思議だと受け止めています。オミクロン型変異株は重症化リスクが小さいとか、2月中か3月早々には感染拡大のピークを超える、とか、いろいろな見方が示されて報じられていますが、いつもながら、先行き景気はまったく不透明です。

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