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2022年2月25日 (金)

ロシアのウクライナ侵攻に関する経済学的、あるいは他の観点からの雑感

ロシアがウクライナ侵攻を始めました。マクロ経済を専門とするエコノミストとして、理解不能なのはマイクロな指導者としての決断、というか、判断力なのですが、『日経ビジネス』誌のコラムでその正解を見つけたような気がします。コラムの著者ご本人のツイッタで見つけましたので、それに触発されたわけです。なお、このコラムは「2022年2月26日 8:17まで無料で読めます」とのことです。

しかし、プーチン大統領が有能なリーダーであるのかどうかについては、議論が分かれる。
私は、無能なのだろうと思っている。
はじめから無能だったのかどうかは、ともかくとして、絶対的な権力を手にしてから後は、無能な政治家に成り果てたのだろうと考えている。
というのも、ちょっと恫喝してみせるだけで、およそあらゆる要求を通すことのできる人間が、有能であり続けることは不可能だと思うからだ。
中小企業のボスによくあるタイプだ。

このコラムは、英国の歴史家である Lord John Dalberg-Acton, 1st Baron Acton アクトン男爵の有名な警句 "Power tends to corrupt and absolute power corrupts absolutely." 日本語では「権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対的に腐敗する。」を思い起こさせます。コラムの著者は「中小企業のボス」を引き合いに出していますが、実は、割合と最近まで我が国行政府のトップである内閣総理大臣がそうだったわけで、「恫喝」すら必要なく、部下たる高級公務員が「忖度」しまくっていたわけです。
別の観点から、経済学と関係ないトピックを続けると、ロシアは核保有国であり核の使用を招きかねないため、米国などの他の大国が介入をためらっている、という説もまことしやかに流れています。今さらながら、だからこそ、核保有国のこういった横暴を許さないためにも、核廃絶を進めるべきであるという重大な根拠と考えるのは私だけではないでしょう。
話を強引に経済に引き戻すと、我が経済学では、マイクロな経済学で効率的な資源配分を論じ、各経済主体である家計や企業やといったレベルでの選択を考える一方で、私の専門分野であるマクロ経済学では経済社会全体の集計的あるいは合算した社会的効率性や経済厚生を考えるわけです。マイクロな権威主義的な政治体制のもとでの絶対的権力者の選択の結果が、マクロの経済社会全体の効率性や効用を最大化するハズもありません。石油価格が上昇するの、株価が下落するの、といったマーケット動向以前の問題です。

必ずしも経済学的な観点だけからではなく、どのような観点からも、そもそも、戦争や大規模な戦闘行為は正当化されませんし、特に、目の前にある今回のロシアによるウクライナ侵攻が許容できるはずもありません。微力ながら、また、貧弱なメディアながら、私なりの考えを主張しておきたいと思います。

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