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2022年6月 5日 (日)

低い失業率が続く5月の米国雇用統計から何を読み取るか?

日本時間の一昨日、米国労働省から5月の米国雇用統計が公表されています。非農業雇用者数の前月差は昨年2021年から着実にプラスを記録していましたが、直近の5月統計では+390千人増となり、失業率は前月から横ばいの3.6%を記録しています。まず、USA Today のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を手短に3パラだけ引用すると以下の通りです。

Hiring stays strong. Unemployment is flat. But is a slowdown coming? Here's what May's job report shows.
U.S. employers added a robust 390,000 jobs in May as the labor market continued to defy high inflation, persistent worker shortages and rising interest rates.
The unemployment rate was unchanged at 3.6%, just above a 50-year low, the Labor Department said Friday.
Economists surveyed by Bloomberg had estimated that 325,000 jobs were added last month.

コンパクトによく取りまとめられている印象です。続いて、いつもの米国雇用統計のグラフは下の通りです。上のパネルでは非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門を、さらに、下は失業率をプロットしています。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。NBERでは2020年2月を米国景気の山、2020年4月を谷、とそれぞれ認定しています。ともかく、2020年4月からの雇用統計からやたらと大きな変動があって縦軸のスケールを変更したため、わけの判らないグラフになって、その前の動向が見えにくくなっています。少し見やすくしたんですが、それでもまだ判りにくさが残っています。

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引用した記事の第3パラにもあるように、Bloombergによる市場の事前コンセンサスでは+325千人程度の雇用増が予想されていたため、実績の+390千人増はやや上振れた印象です。ですから、引用した USA Today 紙の記事のタイトルも "Hiring stays strong." で始まっていたりします。失業率についても、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)パンデミック前の2020年1~2月には3.5%まで低下していましたが、この50年ぶりの水準に今年2022年3~5月の3.6%は肉薄しています。失業率だけからすれば、米国労働市場はほぼほぼ完全雇用状態に近いと考えるべきです。雇用逼迫に基づくホームメード・インフレに加えて、エネルギーをはじめとする資源価格の急騰が加わって米国ではインフレが加速し、消費者物価は前年比で+8%を超える上昇率に達していることから、米国連邦準備制度理事会(FED)ではインフレ抑制を優先して利上げを急いでいます。場合によっては、リセッションの可能性も充分あると私は考えています。というのも、FEDのパウエル議長は中間選挙に対する配慮は全然しなさそうな気がしているからです。

目を国内に転ずると、4月の消費者物価指数(CPI)統計では、昨年からの携帯電話料金引下げの効果が剥落し、一気に、コアCPI上昇率は+2.1%に達しました。日銀インフレ目標を上回ってしまったわけです。メディアでは「インフレ高騰」の大合唱が始まっています。いずれにせよ、米国では金融政策はハッキリと引き締めに転じていますが、景気回復の思わしくない我が国では、物価上昇と景気や雇用との兼ね合いで金融政策の舵取りが難しい段階に達しています。

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