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2022年7月13日 (水)

日銀「さくらリポート」(2022年7月)に見る地域経済やいかに?

やや旧聞に属する話題ながら、日銀支店長会議において、今週月曜日の7月11日に「地域経済報告」、いわゆる「さくらリポート」(2022年7月)が明らかにされています。日銀のサイトから各地域の景気の総括判断を引用すると以下の通りです。

各地域の景気の総括判断
各地域の景気の総括判断をみると、中国でのロックダウンもあって供給制約の影響がみられているものの、個人消費への感染症の影響が和らぐもとで、多くの地域で「緩やかに持ち直している」などとしている。

続いて、各地域の景気の総括判断と前回との比較のテーブルは以下の通りです。

 【2022年4月判断】前回との比較【2022年7月判断】
北海道新型コロナウイルス感染症の影響から下押し圧力が強い状態にあり、持ち直しの動きが一服している新型コロナウイルス感染症の影響がみられているものの、緩やかに持ち直している
東北持ち直しの動きが一服している緩やかに持ち直している
北陸持ち直しの動きが一服している基調としては持ち直している
関東甲信越感染症の影響などから弱い動きがみられるものの、基調としては持ち直している供給制約の影響が強まっているものの、個人消費への感染症の影響が和らぐもとで、基調としては持ち直している
東海持ち直しの動きが一服している持ち直しの動きが一服している
近畿消費への新型コロナウイルス感染症の影響がみられているものの、全体として持ち直し基調にある中国におけるロックダウン等の影響が残るものの、消費への感染症の影響が和らぐもとで、全体として持ち直している
中国サービス消費を中心に下押し圧力が続いているものの、緩やかな持ち直し基調にある下押し圧力は残るものの、緩やかに持ち直している
四国緩やかに持ち直しているものの、一部に新型コロナウイルス感染症等による下押しの影響がみられる一部に供給制約の影響がみられるものの、全体としては緩やかに持ち直している
九州・沖縄持ち直しのペースが鈍化している緩やかに持ち直している

見ての通りで、「各地域の景気の総括判断」に引用した通り、全国多くの地域で景気の総括判断が引き上げられています。関東甲信越と東海だけが4月から横ばいですが、ほかの7ブロックは景気判断が引き上げられています。まん延防止等重点措置といった新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止にための行動制限が3月21日に完全撤廃されたものの、4月の時点ではまだその影響が残っていた一方で、7月判断では中国のロックダウンも6月からは解除されていて、内需も外需もそれなりの回復を見せた結果であると私は受け止めています。ただ、一部にまだ供給制約の影響は残っているようです。加えて、足元で新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の新規感染が拡大しており、夏休みに向けて予断を許さないところです。さらに、石油をはじめとする資源価格は高止まりしており、企業経営や国民生活への影響がどこまで続くのかも不透明です。私は基本的に物価高については、世間一般よりは楽観しているのですが、参議院選挙も終わってしまい、政府の動きが鈍くなる点は懸念しています。キツい表現をすれば、国民生活や中小企業経営は「見殺し」にされて、増税や改憲に突っ走る素地が選挙結果によって出来たわけですので、それはそれで危惧しています。

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