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2023年9月13日 (水)

高い上昇率続く8月の企業物価指数(PPI)をどう見るか?

本日、日銀から8月の企業物価 (PPI) が公表されています。PPIのヘッドラインとなる国内物価の前年同月比で+3.2%上昇したものの、上昇率は8か月連続で鈍化しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

8月の企業物価指数、3.2%上昇 伸びは8カ月連続鈍化
日銀が13日発表した8月の企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は119.6と、前年同月比で3.2%上昇した。7月(3.4%)から0.2ポイント低下し、上昇率は8カ月連続で鈍化した。輸入物価の上昇を主因とする押し上げはピーク時より弱まってきたが、価格転嫁の進展や円安の影響で前年を上回る上昇が続いている。
企業物価指数は企業間で取引するモノの価格動向を示す。8月の上昇率は民間予測の中央値(3.2%)通りの結果となった。公表している515品目のうち431品目が値上がりした。
品目別にみると、石油・石炭製品が原油価格の上昇や政府のガソリン補助金の縮小を受けて上昇した。前年同月比7.5%上昇し、7月(1.8%)から大きく拡大した。飲食料品ではチョコレートや米菓などの品目で原材料コストの価格転嫁がみられ、8月は5.9%上昇した。
一方、電力・都市ガス・水道は燃料費調整単価の低下を反映して前年同月比10.9%の下落だった。日銀の試算によると、政府が2月から実施している電気・ガスの価格抑制策は企業物価指数の前年同月比を約0.6ポイント押し下げたという。
輸入物価は円ベースで前年同月比11.8%下落した。5カ月連続でマイナス圏となったが、7月(マイナス14.4%)より下落幅は縮まった。原油価格が上昇したことに加えて円安が進み、輸入物価の低下スピードが弱まっている。

注目の指標のひとつであり、やや長くなりましたが、包括的によく取りまとめられています。続いて、企業物価(PPI)上昇率のグラフは下の通りです。国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率をプロットしています。また、影を付けた部分は景気後退期を示しています。

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引用した記事にはありませんが、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスによれば、企業物価指数(PPI)のヘッドラインとなる国内企業物価の前年同月比上昇率は+3.2%と見込まれていましたので、実績にジャストミートしました。引用した記事には、「伸び率は8カ月連続で鈍化」となっていますが、特に輸入物価は4月統計から前年同月比でマイナスに転じ、8月統計では輸入物価▲11.8%の下落となっています。私が調べた限りでも、輸入物価のうちの原油については、これも4月統計から前年同月比マイナスに転じており、8月統計でも▲21.1%の下落を記録しています。したがって、資源高などに起因する輸入物価の上昇から国内物価への波及がインフレの主役となる局面に入った、と私は考えています。消費者物価への反映も進んでいますし、企業間ではある意味で順調に価格転嫁が進んでいるという見方も成り立ちます。
企業物価指数のヘッドラインとなる国内物価の前年同月比を少し詳しく見ると、ウッド・ショックとまでいわれた木材・木製品が反転して▲22.1%の大きな下落を記録しており、本日公表の8月統計から電力・都市ガス・水道も▲10.9%と下落幅を拡大しています。前年同月比で上昇している品目でも、農林水産物+8.3%、鉱産物が+2.7%の上昇のほか、窯業・土石製品+15.6%、パルプ・紙・同製品+14.2%、金属製品+8.0%、非鉄金属+6.7%、鉄鋼+2.2%となっていて、数か月前まで2ケタ上昇の品目がズラリと並んでいたころからは少し様相が違ってきています。もちろん、上昇率は鈍化しても、あるいは、マイナスに転じたとしても、価格水準としては高止まりしているわけですし、しばらくは国内での価格転嫁が進むでしょうから、決してインフレを軽視することはできません。特に、農林水産物はまだ2ケタ近い上昇率ですし、その影響から飲食料品についても+5.9%と高い上昇率を続けています。生活に不可欠な飲食料品ですので、政策的な対応は必要かと思いますが、エネルギーのように市場価格に直接的に介入するよりは、消費税率の引下げとか、所得の増加などで市場メカニズムを生かすのが望ましい、と私は考えています。

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続いて、本日、財務省から7~9月期の法人企業景気予測調査も公表されています。統計のヘッドラインとなる大企業全産業の景況感判断指数(BSI)は、足元の7~9月期には+5.8とプラスを記録した後、先行きの10~12月期にはさらに上昇して+7.3と予想されています。また、大企業や中小企業を含めた全産業の今年度2023年度の設備投資は前年度比+12.3%の増加が計画されています。法人企業景気予測調査のうち大企業の景況判断BSIのグラフは上の通りです。重なって少し見にくいかもしれませんが、赤と水色の折れ線の色分けは凡例の通り、濃い赤のラインが実績で、水色のラインが先行き予測です。影をつけた部分は、企業物価(PPI)と同じで、景気後退期を示しています。

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