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2024年3月18日 (月)

1月の機械受注は前月比マイナスとなり基調判断は下方修正

本日、内閣府から1月の機械受注が公表されています。民間設備投資の先行指標であり、変動の激しい船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注が、季節調整済みの系列で見て前月比▲1.7%減の8,238億円となっています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

機械受注1月1.7%減 基調判断「足元は弱含み」に下げ
内閣府が18日発表した1月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標とされる民需(船舶・電力を除く、季節調整済み)は前月比1.7%減の8238億円だった。マイナスは2カ月ぶりとなる。製造業を中心に発注が減った。
QUICKが事前にまとめた市場予測の中央値の0.8%減を下回った。2023年12月は前月比1.9%増だった。毎年1月調査で過去にさかのぼって季節調整をやり直しており、23年12月調査時点の2.7%増から改定された。
内閣府は全体の基調判断を「足元は弱含んでいる」に引き下げた。23年12月までは14カ月連続で「足踏みがみられる」だった。引き下げは22年11月以来となる。
製造業は13.2%減の3623億円だった。マイナスは2カ月ぶりとなる。発注した業種ごとにみると「化学工業」が61.5%減った。23年12月に大きく発注が増えており、反動で落ち込んだ。化学機械やポンプなどの風水力機械が押し下げた。
「自動車・同付属品」も14.7%減少した。マイナスは2カ月連続となる。電子計算機やモーターといった重電機の需要が低下した。
船舶と電力を除く非製造業は6.5%増加した。4カ月ぶりにプラスを確保した。運輸業・郵便業は17.0%増えた。鉄道車両に加えバスやトラックなどの道路車両の発注増が寄与した。
通信機や電子計算機が増えて情報サービス業は15.6%増加した。

包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、機械受注のグラフは上の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影を付けた部分は景気後退期を示しています。

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まず、引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注で見て前月比▲0.8%減でした。予想レンジがかなり広く、下限は▲4.1%減でしたので、実績の▲1.7%減は大きなサプライズなかったと私は受け止めています。しかしながら、引用した記事にもあるように、統計作成官庁である内閣府では基調判断を「足踏みがみられる」から「足元は弱含んでいる」に下方修正しています。1年2か月連続で据え置かれた後の下方修正だそうです。上のグラフで見ても、太線の移動平均で示されているトレンドで見れば、明らかに下向きとなっています。事実、コア機械受注の四半期データを季節調整済み前期比で見て、昨年2023年中、1~3月期こそ+2.0%増の2兆6586億円を記録したものの、4~6月期▲2.9%減の2兆5822億円に続いて、7~9月期▲1.4%減の2兆5458億円、10~12月期▲1.3%減の2兆5133億円と、3四半期連続で減少しています。ただ、受注水準としてはまだ何とか月次で8,000億円を上回っており決して低くはありませんし、足元の2024年1~3月期の受注見通しは+4.9%増の2兆6294億円と見込まれています。先月2023年12月統計が公表された時点で、私は先行き、すなわち、今年2024年1~3月期の受注増見込みはやや慎重に見ておく必要を指摘したところです。
相変わらず謎なのは、日銀短観などで示される設備投資計画のソフトデータとGDPやGDPの基礎となる法人企業統計、また、それらの先行指標である機械受注などのハードデータとの乖離です。先日公表された法人企業統計やそれを反映した2023年10~12月期のGDP統計2次QEなどを見ていると、この乖離が解消されつつある可能性を感じたのですが、本日公表の1月の機械受注を見る限りでは、まだまだ乖離が大きいままであると感じます。果たして、日本の設備投資は上向くのでしょうか、それともダメなままなのでしょうか?

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