IMF Blog の Chart of the Week は AI Preparedness Index
やや旧聞に属するトピックが連日のように続きますが、6月25日付け国際通貨基金のブログ IMF Blog の Chart of the Week では、"Mapping the World's Readiness for Artificial Intelligence Shows Prospects Diverge" と題して AI Preparedness Index が明らかにされています。まず、そのマッピングを IMF Blog のサイトから引用すると以下の通りです。
面積が小さいので、ものすごく見づらいのですが、174か国中でシンガポールがトップでスコアは0.80です。シンガポールのスコアを超えて0.8超のスコアの国は見当たらないので、私が見逃しているのでなければ、スケーリングとしては 0.8 and more はシンガポールだけだと思います。日本のスコアは0.73であり、先進国のG5の中で、米国の0.77やドイツの0.75よりは低くなっていますが、英国の0.73と同等であり、フランスの0.70を上回っています。また、東アジアの中では中国の0.64よりも高く、韓国は日本と同じ0.73となっています。
最後に、このチャートの基となる研究成果は以下のスタッフノートです。この中で、"Labor income inequality may increase if the complementarity between AI and high-income workers is strong, while capital returns will increase wealth inequality. However, if productivity gains are sufficiently large, income levels could surge for most workers." と、AIの普及や活用により労働所得の不平等が拡大するリスクとともに、生産性の向上により多くの労働者の所得が急上昇する可能性も指摘しています。そうあって欲しいものだと、私は切実に願っています。
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