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2024年7月26日 (金)

帝国データバンクによる「カスタマーハラスメントに関する企業の意識調査」の結果やいかに?

今週火曜日7月23日に帝国データバンクから「カスタマーハラスメントに関する企業の意識調査」の結果が明らかにされています。直近1年で企業の15.7%が被害があったと回答しています。まず、帝国データバンクのサイトから調査結果の要旨を2点引用すると以下の通りです。

調査結果
  1. 直近1年でカスハラ被害が「ある」企業は15.7%、「ない」(65.4%)は「ある」の4倍以上。業界別では、主に個人を顧客とする小売業で「ある」が業界全体の約2倍
  2. カスハラへの対応策や取り組みの有無はほぼ二分される。具体的な取り組み内容では、「顧客対応の記録」が20.1%でトップ

最近、話題のテーマでもありますので、リポートからグラフを引用しつつ、簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、直近1年でカスタマーハラスメントの被害が「ある」と回答した企業は15.7%、「ない」が65.4%、「分からない」が18.8%となっています。リポートから、業界別の直近1年以内にカスハラなどの被害を受けた企業割合 のグラフを引用すると上の通りです。軽く想像される通り、「小売」、「金融」、「不動産」といったB2C企業の占める比率の高い業界がトップスリーとなっています。「小売」と「卸売」で大きな差が生じているのは、B2BかB2Cの違いであろうと私は想像しています。グラフは引用しませんが、大雑把に、企業規模が大きくなるほど「ある」の比率が高くなっています。ただ、企業からは「どこまでの発言・行為がカスハラに該当するのか不明なため、判断しづらい」といった見方も示されています。また、カスタマーハラスメントへの対策としては、、電話に録音機能をつけるなど「顧客対応の記録」が20.1%で唯一2割を上回ってトップとなっているようです。

私は公務員を定年退職したあとに大学教員として再就職していて、役所や教育機関というのは、医師や看護師などが勤務する病院などと同じように、必ずしも「お客様は神様」とはみなされていない業界ですので、カスタマーハラスメントにあったことは、ほぼほぼありません。カスタマーハラスメント対策は、従業員保護の観点からも重要性が高まっていると考えるべきです。

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