IMF Blog Political Parties of all Stripes are Pushing for Higher Government Spending を読み日本の財政政策の方向を考える
9月16日付けで、国際通貨基金(IMF)による IMF Blog に "Political Parties of all Stripes are Pushing for Higher Government Spending" と題する記事が掲載されています。
IMFは従来からやや緊縮財政に傾いており、例えば、今年2024年は米国大統領選挙の年であることなどから、4月17日付けのブログでは "Why Our World Needs Fiscal Restraint in Biggest-Ever Election Year" と題する記事の中で、 "Governments should stay the course on fiscal consolidation amid mounting debt." と財政再建方針の堅持を主張していました。しかし、現実として、下のグラフに見られるように、右派も左派もどちらも財政拡張的な政策を採用するようになっています。
上のグラフは IMF Blog のサイトから引用しています。従来は、よくいわれるように、左派がいわゆる「大きな政府」を志向して財政支出拡大の方向である一方で、右派は「小さな政府」の財政緊縮的 pro-restraint ながら、財政収支は左派の方が重視して右派はその意味では「放漫財政」に近い、と考えられてきましたが、どちらにせよ、右派も左派もどちらも財政拡張的 pro-expansion な政策を志向するようになっています。米国大統領選挙の年である今年2024年はなおさらかもしれません。私自身は、ヨソの国はともかく、日本についてはまだまだデフレから完全に脱却したとはいい難く、内閣府による9月17日付けの今週の指標「2024年4-6月期GDP2次速報後のGDPギャップの推計結果について」によればGDPギャップも▲0.6%と負のままですから、特に日本については緊縮財政なんてもってのほかで財政拡大の方向を志向すべき、と考えています。
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