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2024年10月 9日 (水)

日銀「さくらリポート」に見る地域経済やいかに?

やや旧分に属するトピックながら、一昨日10月7日の日銀支店長会議において「地域経済報告」、いわゆる「さくらリポート」が明らかにされています。まず、日銀のサイトから各地域の景気の総括判断を引用すると以下の通りです。

各地域の景気の総括判断
一部に弱めの動きもみられるが、すべての地域で、景気は「緩やかに回復」、「持ち直し」、「緩やかに持ち直し」としている。

続いて、各地域の景気の総括判断と前回との比較のテーブルは以下の通りです。

 【2024年7月判断】前回との比較【2024年10月判断】
北海道一部に弱めの動きがみられるが、持ち直している一部に弱めの動きがみられるが、持ち直している
東北緩やかに持ち直している緩やかに持ち直している
北陸能登半島地震の影響により一部に下押しがみられており復旧の途上にあるものの、復旧復興需要や生産正常化が進むもとで、回復に向けた動きがみられている一部に能登半島地震の影響がみられるものの、緩やかに回復しつつある。なお、奥能登豪雨の影響については、被災地に甚大な被害を及ぼしているが、今後、マインド面を含めてどの程度、経済を下押ししていくか注視していく必要がある
関東甲信越一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している
東海一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している緩やかに回復している
近畿一部に弱めの動きがみられるものの、緩やかに持ち直している一部に弱めの動きがみられるものの、緩やかに回復している
中国緩やかな回復基調にある緩やかな回復基調にある
四国持ち直しのペースが鈍化している緩やかに持ち直している
九州・沖縄一部に弱めの動きがみられるが、緩やかに回復している一部に弱めの動きがみられるが、緩やかに回復している

pdfの全文リポートには、「企業等の主な声」として、① 個人消費 (インバウンド需要を含む)、② 生産・輸出・設備投資、③ 雇用・賃金設定、④ 価格設定、の4項目があるのですが、② 生産・輸出・設備投資のトピックでは金利上昇に関するご意見も含まれていて、「借入金利上昇により有利子負債の利払い負担は増加するものの、金利上昇幅はわずかであるため、設備投資計画には影響しない。」といった日銀による金利引上げをサポートするものも含まれていたりします。まあ、当然かも知れません。また、③ 雇用・賃金設定でも、人手不足を強調したり、賃上げといった文言が踊っています。こういった動きを受けて、ロイターの報道では、「賃上げ『継続必要』の認識広がる、消費も押し上げ」といったタイトルの記事があったりします。

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