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2025年5月20日 (火)

UNICEFによる子どものウェルビーイング調査結果やいかに?

ちょうど1週間前の5月20日、ユニセフから子どものウェルビーイングに関する UNICEF Innocenti Report Card 19 Child Well-Being in an Unpredictable World が公表されています。これと比較できる5年前のリポート UNICEF Innocenti Report Card 16 Worlds of Influence とともに引用情報を示すと以下の通りです。

これらのリポートを基に、日本の子どものウェルビーイングの世界におけるポジションを取りまとめたテーブル 子どもの幸福度 日本は14位 を教育新聞のサイトから引用すると以下の通りです。

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見れば明らかなのですが、日本の総合順位は2020年リポートの38か国中20位から、2025年リポートでは36カ国中14位に上がっています。両年とも、Physical Health=身体的健康は世界でもピカ1なのですが、Mental Health=精神的健康の順位が30位より低く、大きな課題となっていることが明らかです。Skill=スキルについては着実に順位を上げています。精神的健康では、特に、15~19歳の自殺率が上昇しています。10万人当たりで見て、2020年リポートでは737人であったのが、2025年リポートでは10.41人に、5年間で何と3人もの自殺者増となっています。世界平均が6.24人ですので、大きく上回っています。15~19歳の自殺率は対象国中4番目の高さであるとも報告されています。また、国内統計を確認しても、厚生労働省・警察庁「令和6年中における自殺の状況」では、全体の自殺者が2023年21,837人から2024年には20,320人に減少しているにもかかわらず、小中高生の自殺は513人から529人に増加している実態を報告しています。
自殺の背景は何とも複雑としかいいようがなく、こども家庭庁でもこどもの自殺対策に力を入れているようですが、決め手に欠けるという評価もあるやに聞き及びます。何とも考えさせられるリポートでした。

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