最近の経済報道から
最近、気になった経済報道2本です。
まず、Bloomberg のサイトから、Global FX Reserves Sift from Yen to Swiss Franc と題するグラフを引用すると上の通りです。記事については、国際通貨基金(IMF)のデータによれば、今年2025年1~3月期に世界の外貨準備が日本円からスイス・フランに大きくシフトした、という内容です。解説的に、「外貨準備における円からの急激なシフトは、継続的な貿易赤字や経済成長の鈍化といったファンダメンタルズの弱さから、円が安全資産としての魅力を失っているとの見方を支持する」とも指摘しています。

次に、朝日新聞のサイトから 世帯収入に占める税負担の割合 のグラフを引用すると上の通りです。見れば明らかであり、所得が低い家計ほど消費税の占める割合が高く、逆に、所得の高い家計ほど消費税額が大きい、という特徴が読み取れます。所得に応じて累進的に課税される住民税や所得税と異なり、消費税の逆進性が浮き彫りにされています。さらに、記事では「わたしたちの給与からは、社会保険料も引かれている。」と指摘し、年収700万円台の平均的な世帯では社会保険料の「負担額が年約74万円で、3税の合計よりも多かった。」と付け加えています。なお、引用中の「3税」とはいうまでもありませんが、グラフにある消費税+住民税+所得税です。この記事は参議院選の投開票に際しての消費税のあり方について考える3回シリーズの第1回目の記事となっています。たぶん、明日と明後日に続くんだろうと期待しています。
私は総務省統計局の課長職を務めましたので、毎月の頻度で役所の記者クラブにおいて統計を記者発表してきました。しかし、この2本の記事の特徴は、いずれも役所から記者クラブに公表された内容そのままのキャリーではありません。シンクタンクや大学などの有識者に取材した結果をそのまま記事にしているわけでもありません。キチンと公表資料を基にメディアにおいて計算してグラフ化しています。そういったメディアの独自調査に基礎をおいている点をまず評価すべきですし、内容についても、とても重要なポイントを取り上げていると私は考えています。
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