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2025年9月10日 (水)

OECD Education at a Glance 2025 に見る日本政府の大学補助

昨日9月9日に、主要先進国が加盟する経済協力開発機構(OECD)から OECD Education at a Glance 2025 が公表されています。もちろん、英文ながら、pdfの全文リポートもアップロードされています。これに関して、本日の朝日新聞に「大学への公的支出、国際平均の半分 OECDが報告書 『社会格差生む』指摘も」と題する記事が掲載されています。朝日新聞の画像ビューアーのスクリーンショットで引用すると下の通りです。

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見れば明らかですが、先進国平均とも見なしうるOECD平均が大高等教育学生≅大学生1人あたりで15,102ドルであるのに対して、日本はその半分ほどの8,184ドルにとどまっています。大雑把に、ドイツと米国の間に平均がありそうです。ノルウェー、デンマーク、スェーデンなどの北欧各国は20,000ドルを超えている国も少なくありません。その北欧レベルとまではいいませんし、米国まで達せず、OECD平均が平均レベルを下回ってもいいので、せめて、大学生1人あたりあと5,000ドル、すなわち、75万円政府からの補助があれば、国立大学は学費を無償化出来ます。私が教えている私学なんかも社会科学系の学部の学費相場は100万円ですから、大幅に学費を低下させることが出来ます。大学への政府支出が増加して大学の学費が大きく低下すると大学進学率がさらに上昇し、特に、貧困層の大学進学が増加すると考えられ、大きな問題となっている貧困や格差の是正、ひいては、日本の労働者の生産性向上と賃金上昇につながる可能性が高い、と期待されます。
なお、この記事のグラフのデータの元は、私が見たところ、OECDのリポートの p.284 Table C1.1. Expenditure on educational institutions per student, by level of education (2022) となっているようです。記事の指摘にあるように、高等教育(tertiary)以前の Primary, secondary and post-secondary non-tertiary への日本の政府支出は1人あたりで10,993ドルと示されています。高校の次は大学も無償化に向けて学費の低下を進めることが必要です。

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