年末ボーナスは増えるのか?
今月11月に入って、例年のシンクタンク4社から2025年年末ボーナスの予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると以下のテーブルの通りです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、公務員のボーナスは制度的な要因で決まりますので、景気に敏感な民間ボーナスに関するものが中心です。可能な範囲で支給総額に言及している部分を取っています。より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開いたり、あるいは、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまででクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別タブでリポートが読めるかもしれません。なお、「公務員」区分について、みずほリサーチ&テクノロジーズのみ国家公務員+地方公務員であり、日本総研と三菱リサーチ&コンサルティングでは国家公務員ベースの予想、と明記してあります。第一生命経済研ではそもそも公務員は予想の対象外です。
| 機関名 | 民間企業 (伸び率) | 公務員 (伸び率) | ヘッドライン |
| 日本総研 | 42.4万円 (+2.6%) | 73.3万円 (+12.3%) | 今冬の賞与を展望すると、民間企業の支給総額は前年比+2.5%と、昨年から伸びが低下するものの、冬季賞与としては5年連続で増加する見通し。支給対象者数は横ばい圏にとどまる一方、一人当たり支給額は同+2.6%と増勢を維持。 |
| みずほリサーチ&テクノロジーズ | n.a. (+2.2%) | n.a. (+6.7%) | 米国の関税影響のなかで企業業績が持ちこたえていること、人手不足感の強まりが賃金上昇圧力を生んでいることから、冬季ボーナスは増加傾向を維持する可能性大 |
| 三菱UFJリサーチ&コンサルティング | 42.3万円 (+2.3%) | 78.0万円 (+19.4%) | 2025年冬の民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)のボーナスは、前年比+2.3%と5年連続で増加が見込まれる。企業業績の改善と人手不足の深刻化を背景に、夏に続き、2%台の伸びとなる見込み。 |
| 第一生命経済研 | n.a. (+2.6%) | n.a. | 物価高により、家計に賃上げの恩恵が感じられないことへの問題意識は高まっており、企業も物価高への配慮を行わざるを得ないことに加え、人手不足感が強まっていることも人材確保の面から賃上げに繋がったとみられる。夏のボーナス増に続き、冬についてもこの交渉結果が反映される形で増加が予想される。 |
今年前半の経済上の最大の懸念は米国の通商政策であり、いわゆるトランプ関税でしたが、従来からは少し高率の関税という結果となったとはいえ、日米間で関税交渉が決着したことで先行きの不透明感はかなり和らぎましたし、何よりも、企業業績が十分に持ちこたえています。逆にいえば、価格転嫁が進みすぎていて、企業の内部努力によるコストアップの吸収が不十分だという気にもなります。そして、人口減少下での人手不足は深刻の度合いを増しています。先進国の中でh,我が国はひときわデジタル化やAIの活用が遅れており、人手不足解消に役立っていません。我が国賃金システムはボーナスという伸縮性に富んだ項目があり、それによって人材を引き付けている部分があります。また、1人当たりボーナスが増加するとともに、ボーナス支給対象労働者数も増加し、支給総額はそのかけ算で増えることになり、消費を下支えする効果が期待されます。
最後に、下のグラフは日本総研のリポートから引用しています。
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