2か月連続で上昇した10月の景気動向指数CI一致指数
本日、内閣府から10月の景気動向指数が公表されています。統計のヘッドラインを見ると、CI先行指数は前月から+1.8ポイント上昇の110.0を示した一方で、CI一致指数も+0.5ポイント上昇の115.4を記録しています。まず、統計のヘッドラインを報じる記事をロイターのサイトから報道を引用すると以下の通りです。
景気一致指数10月は0.5ポイント上昇、生産寄与し2カ月連続改善=内閣府
内閣府が5日公表した景気動向指数速報(2020年=100)は、足元の景気を示す一致指数が前月比0.5ポイント上昇の115.4と2カ月連続で改善した。基調判断は「下げ止まりを示している」で据え置いた。
一致指数を構成する各指標のうち、耐久消費財出荷指数や鉱工業生産指数、小売販売額などのプラス寄与が大きかった。乗用車の輸出向け出荷増や国内乗用車の販売増のほか、リチウムイオン電池や自動車部品の出荷増などが要因。一方、有効求人倍率などは指数を押し下げた。
先行指数も前月比1.8ポイント上昇の110.0と6カ月連続で改善した。鉱工業用生産財在庫率指数や新設住宅着工床面積、日経商品指数などが押し上げた。電子部品の在庫減が寄与したほか、4月の省エネ基準厳格化で駆け込み需要の反動減が続いていた新設住宅着工の回復もプラス要因だった。
いつもながら、包括的によく取りまとめられている印象です。続いて、景気動向指数のグラフは下の通りです。上のパネルはCI一致指数と先行指数を、下のパネルはDI一致指数をそれぞれプロットしています。影をつけた期間は景気後退期を示しています。

10月統計のCI一致指数は、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスによれば、前月から+0.4ポイントの改善が見込まれていましたので、実績の+0.5ポイントの上昇はやや上振れた印象です。また、内閣府の記者発表によれば、3か月後方移動平均は4か月ぶり上昇で前月から+0.37ポイント上昇した一方で、7か月後方移動平均は前月から▲0.05ポイント下降し、こちらは4か月連続の下降となっています。統計作成官庁である内閣府による基調判断は、5月統計から「下げ止まり」に下方修正されましたが、今月10月統計でも「下げ止まり」に据え置かれています。私はいろいろと紆余曲折を経つつも、米国経済がソフトランディングに成功するとすれば、そう簡単には日本経済が景気後退局面に入ることはない、と考えています。ただし、米国経済でも日本経済でもまだまだインフレが高止まりしており、特に、日本ではすでに景気回復・拡大局面の後半に入っている点は忘れるべきではありません。加えて、長期金利が2%に近づいている中で、多くのエコノミストが円高を展望して待ち望んでいる金融引締めは景気を下押しすることが明らかであり、引き続き、注視する必要があるのは当然です。
CI一致指数を構成する系列を前月差に対する寄与度に従って詳しく見ると、耐久消費財出荷指数が+0.36ポイントがもっとも大きく、次いで、生産指数(鉱工業)の+0.23ポイント、商業販売額(小売業)(前年同月比)が+0.19ポイント、などが上昇の方向で寄与しています。マイナス寄与は、と有効求人倍率(除学卒)が▲0.38ポイント、投資財出荷指数(除輸送機械)が▲0.17ポイント、などとなっています。ついでに、前月差+1.8ポイントと上昇したCI先行指数の上昇要因も数字を上げておくと、鉱工業用生産財在庫率指数が+0.69ポイント、新設住宅着工床面積が+0.62ポイント、日経商品指数(42種総合)が+0.23ポイントなどとなっています。
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