帝国データバンク「全国メインバンク動向調査」やいかに?
やや旧聞に属するトピックながら、先週金曜日12月19日に、帝国データバンクから「全国メインバンク動向調査」の結果が明らかにされています。帝国データバンクが独自に調査・保有する企業概要データベースCOSMOS2を基に、企業が「メインバンク」と認識する金融機関を分析しています。COSMOS2には、特殊法人や個人事業主を含めた約150万社が収録されています。まず、帝国データバンクのサイトからSUMMARYを2点引用すると下の通りです。
SUMMARY
- 2025年メインバンク調査では、三菱UFJ銀行が17年連続首位(9.3万社)となった。ただ、大手行ではシェア縮小傾向が続き、メガ3行合計では1193社減少した。
- 業態別では、「地方銀行」のシェアが39.76%と7年ぶりに4割を下回り、信用金庫や第二地銀への移行が進行している。一方、法人取引を拡大した「ネット銀行」は10年で6倍に増加、GMOあおぞらなどが急伸した。「農協(JAバンク)」も農業分野で存在感を高めている。
高度成長期の日本では、まだ金融市場が未成熟であったため、証券=株式+社債の発行による直接金融よりも、銀行が集めた預金を貸出す間接金融が主流でした。この金融とともに、終身雇用とすら呼ばれた長期雇用や年功賃金-昇進も高度成長期の日本経済の大きな特徴であり、徐々にグローバル・スタンダードが広まったとはいえ、現在でも決してなくなったわけではありませんし、現時点でもメインバンク制も日本経済において一定の役割を果たしていることは事実です。ということで、グラフを引用しつつ概観しておきたいと思います。
まず、上のテーブルは帝国データバンクのサイトから 全国メインバンクシェア上位10行 を引用しています。見ての通りで、メガバンク3行がトップスリーを占めています。あまりにも当然な結果だと思います。3行合わせて15%ほどのシェアも「こんなもん」という気がします。というのも、野村資本市場研究所のリポートによれば、広義ですら上場企業の株式持ち合い比率が10%を下回っているのですから、メインバンクのシェアで数パーセントのシェアがあるというのはかなり驚異的と私は考えます。
続いて、上のテーブルは帝国データバンクのサイトから 業態別シェア 推移 を引用しています。2020年からここ数年に渡って、信用金庫こそシェアを維持しているものの、地方銀行やメガバンクはわずかながらシェアを落としてきています。その一方で、これまた、わずかなりとはいえ、シェアを伸ばしているのがネット銀行です。
続いて、上のテーブルは帝国データバンクのサイトから ネット銀行「取引社数」推移 を引用しています。帝国データバンクのリポートによれば、前年調査から今年の調査までにメインバンクをネット銀行に変更したのは170社に上ります。私の従来からの直感的な理解では、ネット銀行は個人向けのリテール分野に強かったと記憶しているのですが、法人分野への進出も進めているようです。
ほかに、農協=JAバンクやほかの調査結果も含まれていますし、pdfの全文リポートもアップロードされています。
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