« 大きな前月比マイナスとなった2025年11月の機械受注 | トップページ | 帝国データバンク「2026年の注目キーワードに関するアンケート」 »

2026年1月20日 (火)

底堅い経済を予想する国際通貨基金(IMF)「世界経済見通し 改定」World Economic Outlook Update

日本時間の昨日1月19日、国際通貨基金(IMF)から「世界経済見通し 改定」World Economic Outlook Update が公表されています。基本的に、世界経済は底堅く推移すると見込まれています。もちろん、pdfによる全文リポートもアップロードされています。まず、IMFのサイトからサマリーを引用すると次の通りです。

Resilient growth as technology and adaptability offset trade policy headwinds
Global growth is projected at 3.3 percent for 2026 and 3.2 percent for 2027, revised slightly up since the October 2025 World Economic Outlook. Technology investment, fiscal and monetary support, accommodative financial conditions, and private sector adaptability offset trade policy shifts.
Global inflation is expected to fall, but US inflation will return to target more gradually. Key downside risks are reevaluation of technology expectations and escalation of geopolitical tensions.
Policymakers should restore fiscal buffers, preserve price and financial stability, reduce uncertainty, and implement structural reforms.

続いて、世界経済の成長率見通しの総括表は次の通りです。

photo

要するに、AIなどへの技術投資、財政や金融による支援、緩和的な金融環境といった要因で民間部門が適応力を発揮し、明示してはいませんが、米国トランプ政権の通商政策=関税政策の悪影響を相殺している、という評価です。結果的に、世界経済の成長率は2025年の+3.3%という実績見込みに対して、2026年+3.3%、2027年+3.2%と、引き続き堅調に推移すると予測されています。ただ、日本については、2025年の+1.1%から2026年+0.7%、2027年+0.6%tp減速すると見込まれています。世界経済の成長率見通しは、昨年2025年10月時点での「世界経済見通し」と比較して、2026年が小幅な上昇修正、2027年は見通しの修正無しとなっています。また、世界のインフレ率はヘッドラインで、2025年の実績見込みの+4.1%から2026年+3.8%、2027年+3.4%に徐々に落ち着きを取り戻すと予想されています。なお、インフレ予測も2025年10月時点での予想とほぼ変わりありません。まあ、何と申しましょうかで、変わりばえしない経済見通しですので、トピック的に2点ほどリポートからグラフを引用しておきます。

photo

トランプ関税を相殺している民間部門の象徴的な株価の動向について、Figure 2. Tech Companies Diverge Further from the Rest を引用しています。現在の株高はテック企業が牽引している、という見立てです。Note にありますが、一応、Magnificent 7 とは "Apple, Microsoft, Amazon, Alphabet, Tesla, Nvidia, and Meta" を指しています。これら Magnificent 7 の株価が S&P 500 をはるかにアウトパフォームしているという分析です。

photo

民間部門から政府部門に目を転じると、先進国の中には財政拡張政策が期待されている国が見られるということで、Figure 4. Fiscal Stimulus Is Expected in Several Advanced Economies を引用しています。高市内閣は「責任ある積極財政」を看板のひとつに掲げていますが、確かに、フロートして見れば日本のプライマリー・バランス赤字は米独と比較して、まだ小さいといえるようです。であれば、2年間に限定することなく、食料品への消費財課税はゼロでもいいような気がします。ただし、ストックの公的債務残高が日本は他の先進国に比べて大きく積み上がっている点は忘れるべきではありません。

|

« 大きな前月比マイナスとなった2025年11月の機械受注 | トップページ | 帝国データバンク「2026年の注目キーワードに関するアンケート」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 大きな前月比マイナスとなった2025年11月の機械受注 | トップページ | 帝国データバンク「2026年の注目キーワードに関するアンケート」 »