グローバル化は都市と地方の格差を拡大する
1月3日に、経済政策研究センター(CEPR)の政策ポータルサイトVoxEUに Big cities and globalisation と題するコラムを見かけました。まず、CEPR/VoxEUのサイトからSUMMARYを引用すると次の通りです。
Big cities and globalisation
Globalisation has deepened economic inequalities between large cities and the rest. This column examines foreign trade integration in larger cities versus other regions across Brazil, China, France, and the US. Larger cities have higher 'export intensity' - they export more because they host more exporters, especially superstar firms, and are less sensitive to trade cost changes. Large cities 'win' from international trade, and growing urbanisation fuels globalisation.
今さらながらに、グローバル化はいくつかの分野の格差を拡大するわけです。どうしてかといえば、基本的に規模が大きく生産性が高い、すなわち競争力ある企業や個人がグローバル化の恩恵を受けるわけですから当然です。例えば、メリッツ教授らによる新々貿易理論によれば、すべての企業が輸出をするというわけではなく、産業内で生産性の高い企業が輸出を行い、グローバル化の恩恵をより大きく受けるのは、もともと生産性が高くて、競争優位な企業であって、当然に、グローバル化は格差が拡大する方向に作用します。イノベーションについては諸説ありますが、かつてまだGAFAが創業魔もなかったころには、スタートアップがイノベーションを担うと考えられていたのですが、今ではシュンペーター的に独占度が高くて規模が大きく、いわば「余裕ある」企業がイノベーションを担うと考えるエコノミストが多いのも事実です。このコラムでも、大都市は輸出集約度が高く、スーパースター企業を有しているので、グローバル化の一部である国際貿易から利益を得ている、と結論しています。当然です。
最後に、下のグラフはCEPR/VoxEUのサイトから Figure 1 Export intensity and city size in Brazil, China, France, and the US を引用しています。中国、フランス、米国、ブラジルの例ですが、横軸の都市の規模と縦軸の輸出集約度が正の相関にあることが示されています。日本でも同様なんだろうと考えるべきです。
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