基調判断が引き上げられた2月の消費者態度指数
本日、内閣府から2月の消費者態度指数が公表されています。2月統計では、前月から+2.1ポイント高い40.0を記録しています。まず、ロイターのサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。
消費者態度指数2月は+2.1ポイント、判断上引き上げ 物価見通し低下
内閣府が4日公表した2月の消費動向調査調査によると、消費者態度指数は前月比2.1ポイント上昇し40.0となり、2カ月連続で改善した。消費者マインドの基調判断は、前月の「持ち直している」から「改善に向けた動きがみられる」に上方修正された。物価見通しでは、上昇するとの回答比率が低下した。
消費者態度指数を構成する4つの意識指標は全て前月から改善した。このうち「耐久消費財の買い時判断」は3.5ポイントと大きく上昇した。
物価見通しでは、1年後は今よりも上昇するとの回答比率は85.6%で、前月から5.7ポイント低下した。1年後の物価上昇率が2%未満との回答比率は増えたが、2%以上5%未満、5%以上との回答がそれぞれ減少した。
いつもながら、的確に取りまとめられた記事だという気がします。続いて、消費者態度指数のグラフは下の通りです。影を付けた部分は景気後退期となっています。

消費者態度指数を構成する4項目の指標について前月差で詳しく見ると、「耐久消費財の買い時判断」が+3.5ポイント上昇して33.9、「暮らし向き」が+2.9ポイント上昇し39.7、「雇用環境」も+1.6ポイント上昇して44.0、「収入の増え方」が+0.5ポイント上昇し42.5と、消費者態度指数を構成するコンポーネントすべてが上昇しました。引用した記事にもある通り、統計作成官庁である内閣府では、基調判断を「持ち直している」から「改善に向けた動きがみられる」に引き上げています。私が従来から主張しているように、いくぶんなりとも、消費者マインドは物価上昇=インフレに連動している部分があります。総務省統計局による消費者物価指数(CPI)のうち生鮮食品を除くコアCPI上昇率は、昨年2025年10-11月に+3.0%を記録した後、12月には+2.4%に、さらに、今年2026年1月には+2.0%まで着実に減速し、依然として+2%の日銀物価目標スレスレなのですが、落ち着きを取り戻し始めています。インフレとデフレに関する消費行動は、1970年代前半の狂乱物価の時期は異常な例としても、1990年代後半にデフレに陥る前であれば、インフレになれば価格が引き上げられる前に購入するという消費者行動だったのですが、バブル経済崩壊後の長い長い景気低迷期とさらにデフレを経て、物価上昇により実質所得の減少が目立って実感されるようになったのか、消費者が買い控えをする行動が目につくように変化したのかもしれません。
また、引用した記事でも言及されているように、消費者態度指数以上に注目を集めている1年後の物価見通しは、5%以上上昇するとの回答が、直近のピークだった昨年2025年10月統計の50.5%から最新の今年2026年2月統計では36.5%まで低下しています。昨年2025年4月には60%に達していたことを考えれば、着実に割合が低下していることは忘れるべきではありません。他方で、2%未満の物価上昇との回答がボトムの2025年10月の9.2%から2026年2月統計では14.2%まで着実に上昇しています。ただ、これらも含めた物価上昇を見込む割合は85.6%と、依然として高い水準が続いています。引用した記事にもあるように、「耐久消費財の買い時判断」が改善しても、物価上昇の中心である食料品については、まだ大きな懸念が残っている可能性を私は感じます。
最後に、米国とイスラエルによるイラン攻撃の影響は、当然ながら、この統計には反映されていません。まあ、常識的に考えて、武力衝突により消費者マインドは冷え込むのだろうと私は予想しています。
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