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2026年4月 5日 (日)

AIとは大学教育でいかに活用されるべきか

明日から新年度の新学期が始まります。
大学教授会でもい考えに考えた結果、リポート作成などでAIを許可するかどうかは各授業の教員に任せる、という結論に達したようです。もちろん、個人情報や秘密事項をプロンプトに入力しない、という前提はあります。
どうして、担当教員にAI使用について任せるかといえば、リポート作成などをAIに頼ったとしても、現時点での技術水準であれば、教員にはAIを使ったかどうかが判るからです。たぶん、学生がリポート作成でAIを使ったかどうかは、私にも識別できるんだろうと思います。例としてはよくないかもしれませんが、SNSのタイムラインなんかにグラビアアイドルの画像が流れてくる中で、AI作成の画像が流れてきたりするんですが、決して少なくないSNSユーザが現在の技術水準ではAI画像だと識別できるんではないでしょうか。おそらく、グラフィックデザイナーとかのプロが見れば、もっとよく判るんだろうと思います。はい、ですから、学生のリポートなどを見るプロの大学教員であれば、AIを使ったかどうかはかなり角度高く識別できると考えるべきです。
その上で、私はリポート作成などでのAI利用は自由と申し渡しておきました。ただし、その前提として、おそらく、AIを利用すればいい出来のリポートが書けて、成績評価は高くなる可能性が高い一方で、知的能力や考える力はそれほどつかない可能性も高く、逆に、AIに頼らなければ成績評価はそれほど望めない一方で、考える力がついて将来的にAIを使えない場面では良好な結果を残せる可能性っが高い、という点をよく考えて、自己責任でAIと付き合うように、ということです。たぶん、どこかの中間に各学生の最適解があるんだろうと思います。
私の想像では、リポート作成などでまるっきりAIに頼るまではしないとしても、何らかAIを使う学生がほとんど、たぶん、8割を超えると思います。だとすれば、AIをつかったかどうかがわかるとしても、禁止するのはムリがあります。ですから、私のようなしがない大学教員がいかに抵抗しようとも大きな流れは止められません。ただ、以下のアセモグル教授らの論文が示しているように、AIが人類の知的能力向上の危機をもたらす可能性は忘れるべきではありません。論文では、エージェント型AIはその場限りの意思決定の質を向上させる一方で、長期的な集合的知識を維持する学習意欲を損なう可能性 "while agentic AI can improve contemporaneous decision quality, it can also erode learning incentives that sustain long-run collective knowledge" を指摘しています。私が学生諸君に示したように、成績評価は上がるかもしれないが、考える力がつかない可能性が高い、という結論はここから得ています。ただ、この論文はあくまで一定の動学的モデルのもとで条件付きの結論と考えるべきです。ノーベル賞エコノミストが示した間違いのない将来では決してありません。

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