« 今週の読書はいろいろ読んで計6冊 | トップページ | 村上投手が安定したピッチングで広島に逆転勝ち »

2026年7月 5日 (日)

最低賃金が需給1500円に引き上げられると職業地図はどうなるか?

先週7月1日、ニッセイ基礎研究所から「最低賃金1500円で変わる職業地図」と題するリポートが明らかにされています。最低賃金政策については、さまざまな見方があり得るとは思いますが、私自身は格差是正や貧困対策として有効な面があると考えています。このリポートでは、分析対象145職業のうち63職業(43.4%)が1,500円未満となり、生産工程従事者やサービス職業従事者に低賃金職業が集中していた、と指摘しています。まず、リポートから 1時間当たり所定内給与が低い職業ランキング を引用すと次の通りです。

photo

見れば明らかですが、一番右の欄に女性割合が付記されています。3番目の「ダム・トンネル掘削従事者、採掘従事者」などの一部の例外を除いて、女性比率の高い職業が並んでいます。総務省統計局の労働力調査によれば、2025年の雇用者数6185万人のうち、男性3306万人、女性2879万人となっていますので、女性比率は46.5%となります。リポートでは、ワースト5位のうち4つの職業で女性割合が8割以上であり、他にも「保育士」、「介護職員」、「看護助手」、「販売店員」、「飲食物調理従事者」など、女性割合が高い職業が数多く含まれている、と指摘しています。要するに、女性が現在でも低賃金職業に多く従事しているわけです。
したがって、リポートでは、最低賃金引上げは女性の所得を底上げする効果が期待される一方で、仮に最低賃金が1,500円へ引き上げられたとしても、女性が低賃金職業に偏っているという就業構造そのものが変わるわけではなく、男女間賃金格差の縮小を図るためには、最低賃金の引上げと併せて、女性がより高い付加価値を生み出す職業や専門職へ就業しやすい環境を整備していくことも重要、と指摘しています。はい、まったくその通りです。

|

« 今週の読書はいろいろ読んで計6冊 | トップページ | 村上投手が安定したピッチングで広島に逆転勝ち »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 今週の読書はいろいろ読んで計6冊 | トップページ | 村上投手が安定したピッチングで広島に逆転勝ち »