2019年3月25日 (月)

ピュー・リサーチ・センターによる米国の将来に関する世論調査結果やいかに?

先週3月21日に米国の夜狼調査機関であるピュー・リサーチ・センターから米国の将来に関する世論調査 Looking to the Future, Public Sees an America in Decline on Many Fronts の結果が明らかにされています。米国市民は米国の世界的な重要性は低下し、格差がかくだするとともに、政治的な分断が広がるとの懸念を持っており、将来世代の生活の質の(QOL)の向上のためにヘルスケアと教育に対する政府支出の増加が必要と考えている、との結論となっています。グラフを引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。
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まず、ピュー・リサーチのサイトから米国の将来に関する見方のグラフ Public is broadly pessimistic about the future of America を引用すると上の通りです。米国の重要性の低下が60%、格差の拡大が73%、政治的な分断の拡大が65%、とそれぞれ多数を占めています。特に、最後の点では、政党間の見方の差が大きい政策として、環境保護、高齢者へのサポート、そして、教育を上げています。経済的な物が多くを占めそうな格差問題については、ますます格差拡大の方向に向かうと多くの米国市民は受け止めているようです。
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次に、ピュー・リサーチのサイトから政府支出の重点項目に関するグラフ Majorities say increased government spending on health care, education would improve life for future generations を引用すると上の通りです。大雑把に、将来世代の生活の質の(QOL)の向上のためにヘルスケアと教育に対する政府支出の増加が必要と見なされているようです。
今回の調査は2050年を念頭に質問しており、私なんぞはもう人生を終えている気がするんですが、米国民は将来についてはかなり悲観的な印象を持っているとの結論です。tだし、グラフは引用しませんが、ほぼ30年後の2050年の生活水準を問うたところ、18歳以上の大人全体では悪化44%に対して改善20%なんですが、18~29歳ではに対して悪化36%改善28%と、例えば、私と同じ世代である50~64歳の悪化49%、改善15%と比較すれば、もちろん、悪化の割合が改善を上回るにせよ、若い世代の方が相対的に楽観的な見方を示しているようです。古市説に基づく若者観を持ち出すまでもなく、日本も同様な気がするんですが、このあたりが救いなのかもしれません。

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2019年3月22日 (金)

エネルギー価格のプラス寄与が続き消費者物価(CPI)上昇率は26か月連続の上昇を記録!

本日、総務省統計局から2月の消費者物価指数 (CPI) が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、CPIのうち生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPIの前年同月比上昇率は前月から上昇幅をやや縮小して+0.7%を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。
2月の全国消費者物価、0.7%上昇 エネルギーの寄与度縮小
総務省が22日発表した2月の全国消費者物価指数(CPI、2015年=100)は生鮮食品を除く総合が101.3と前年同月比0.7%上昇した。上昇は26カ月連続だが、伸び率は1月(0.8%上昇)に比べて鈍化した。エネルギー構成品目の寄与度縮小が響いた。
QUICKがまとめた市場予想の中央値は0.8%上昇だった。エネルギー構成品目の寄与度はガソリンなど石油製品の伸び悩みを背景に前月に比べて縮小した。ガソリンは前年同月比1.3%下落した。前年同月比で下落するのは16年11月以来2年3カ月ぶり。
生鮮食品を除く総合では全体の51.2%にあたる268品目が上昇した。下落は188品目、横ばいは67品目だった。生鮮食品を除く総合を季節調整して前月と比べると0.1%上昇した。総務省は「緩やかな上昇傾向で推移している」との見方を示した。
生鮮食品とエネルギーを除く総合は101.2と前年同月比0.4%上昇した。上昇率は1月と同じだった。掃除機やルームエアコンなど家庭用耐久財が押し上げに寄与した。
生鮮食品を含む総合は101.5と0.2%上昇した。伸び率は前月と同じだった。
いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、いつもの消費者物価(CPI)上昇率のグラフは以下の通りです。折れ線グラフが凡例の色分けに従って生鮮食品を除く全国のコアCPI上昇率と食料とエネルギーを除く全国コアコアCPIと東京都区部のコアCPIそれぞれの上昇率を示しており、積上げ棒グラフは全国のコアCPI上昇率に対する寄与度となっています。エネルギーと食料とサービスとコア財の4分割です。加えて、いつものお断りですが、いずれも総務省統計局の発表する丸めた小数点以下1位の指数を基に私の方で算出しています。丸めない指数で計算している統計局公表の上昇率や寄与度とはビミョーに異なっている可能性があります。さらに、酒類の扱いも私の試算と総務省統計局で異なっており、私の寄与度試算ではメンドウなので、酒類(全国のウェイト1.2%弱)は通常の食料には入らずコア財に含めています。
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生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPIの前年同月比上昇率は、1月の+0.8%からやや縮小して、2月は+0.7%を記録しています。国際商品市況における石油価格はかなり下げているんですが、時間的なラグを伴う国内の電気ガス料金がまだ上昇を続けています。この結果、電機・都市ガス・石油製品などから構成されるエネルギーとしては1月の+0.37%の寄与から、2月は+0.34#の寄与と、小幅に寄与度が縮小しただけで、2月統計でもプラス寄与が継続しています。加えて、2~3月は4月からの新年度を迎えるにあたっての準備期間ですので、それなりに耐久消費財の価格が上昇しやすい時期でもあり、昨年も今年も2月は電機や教養娯楽向けなどの耐久消費財が前年比プラスに転じています。従って、10月の消費増税という撹乱要因はあるものの、石油価格の動向と携帯通信料の値下げ、さらに、幼児教育無償化などを考慮すれば、消費者物価の基調としては、この先年央にかけて上昇率は縮小しゼロに近づくものと私は考えています。もっとも、今年のゴールデンウィークに宿泊料が跳ね上がったりする小規模な撹乱要因はあるかもしれません。加えて、やや不思議なのは、小幅ながら東京都区部のコアCPI上昇率が今年に入って1~2月とやや加速している点です。1~2月ともに+1.1%を記録しています。通常は、東京の物価は全国の先行指標と考えられているんですが、ここ2~3年はそうでもなくなったといわれ続けており、それほどの注目は集めていません。それでも、やや不可解な動きと私は受け止めています。

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2019年3月20日 (水)

東洋経済オンラインによる企業ランキング正社員数の多い企業と非正社員数の多い企業やいかに?

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やや旧聞に属する話題ながら、東洋経済オンラインにて、3月13日付けで非正社員数の多い企業のランキングが、また、3月18日付けで正社員数の多い企業のランキングが、それぞれ明らかにされています。取りあえず、それぞれの1位から50位までは上のテーブルの通りです。やっぱり、というか、何というか、トヨタはどちらでもトップ5に入っています。改めて、巨大企業だということを実感してしまいました。私は、正社員でも非正社員でも、どちらでもいいので、何とか早めに再就職先を見つけたいと努力していますが、悲しいことに、いまだに成果が出ていません。

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2019年3月19日 (火)

帝国データバンクによる「2019年度の雇用動向に関する企業の意識調査」の結果やいかに?

やや旧聞に属する話題かもしれませんが、3月14日に帝国データバンクから「2019年度の雇用動向に関する企業の意識調査」の結果が明らかにされています。もちろん、pdfの全文ファイルもアップされています。まず、帝国データバンクのサイトから調査結果の要旨を4点引用すると以下の通りです。


調査結果


  1. 2019年度に正社員の採用予定があると回答した企業の割合は64.2%と、5年連続で6割を超えたものの、3年ぶりの減少に転じた。特に「大企業」(84.8%)の採用意欲は高く、調査開始以降で最高を更新した。しかし「中小企業」(59.1%)は前回調査(2018年2月実施)を下回った。正社員採用は、大企業の積極性が続く一方、中小企業の採用姿勢は高水準ながら一服した

  2. 非正社員の採用予定があると回答した企業の割合は50.3%となり、2年連続で半数を超えたものの、前回調査を2.1ポイント下回り、採用意欲がやや一服した。非正社員が人手不足の状態にある「飲食店」は9割、「飲食料品小売」「医薬品・日用雑貨品小売」は8割を超える企業で採用を予定している

  3. 2019年度の正社員比率は企業の18.3%が2018年度より上昇すると見込む。その要因では、「業容拡大への対応」(45.8%)をあげる割合が最も高く、「退職による欠員の補充」「技術承継などを目的とした正社員雇用の増加」が3割台で続く

  4. 自社において生産性向上に最も効果がある人材育成方法について、短期間(1年以内)の生産性向上に効果がある方法では「職場内における教育訓練(OJT)」が60.1%で突出して高かった。他方、長期間(1年超)の効果では、「職場内における教育訓練(OJT)」(26.8%)、「職場外での教育訓練(Off-JT)」(22.7%)、「職場内における能力開発(OJD)」(22.4%)がいずれも2割台となり、効果的な人材育成方法が分散する傾向が表れた



ほぼほぼ調査結果が網羅されているような印象です。いろんな視点があるとは思いますが、ここでは正社員と非正社員の雇用動向に的を絞って、リポートからグラフを引用しつつ、簡単に取り上げておきたいと思います。


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まず、リポートから正社員採用の動向についてのグラフを引用すると上の通りです。正社員採用予定ありの企業割合は、リーマン証券破綻後の2009~10年度に底を打ってから増加してきており、2019年度は昨年度2018年度からやや低下したとはいえ、それなりの高い水準にあります。また、特に大企業では84.8%に上り、調査を開始した2005年度以降で最高を記録しています。ただ、中小企業は59.1%となり、前回2018年度調査から▲2.2%ポイント減少し、帝国データバンクでは「大企業の積極性が続く一方、中小企業の採用姿勢は高水準ながら一服した」と評価しています。


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次に、リポートから非正社員採用の動向についてのグラフを引用すると上の通りです。ここでも、採用予定ありと回答した企業は50.3%と2年連続で半数を超えているものの、前回調査を▲2.1%ポイント下回り、帝国データバンクでは「採用意欲がやや一服した」と評価しています。


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最後に、リポートから2019年度の正社員比率についてのグラフを引用すると上の通りです。2019年度の正社員比率については、2018年度と比較して上昇と回答した企業は18.3%で、低下の6.1%を12.2%ポイント上回っており、雇用形態の正社員化で一段の進展が見込まれるものの、正社員比率が上昇するとの回答の割合は前回調査から▲2.4ポイント低下しており、その勢いはやや鈍化しているようです。

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2019年3月18日 (月)

5か月振りに黒字を記録した貿易統計の先行きをどう見るか?

本日、財務省から2月の貿易統計が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、輸出額は前年同月比▲1.2%減の6兆3843億円、輸入額は▲6.7%減の6兆453億円、差引き貿易収支は+3390億円の黒字を計上しています。原系列の貿易統計では5か月振りの黒字です。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

2月の貿易収支、5カ月ぶり黒字 対中輸出増は春節の影響
財務省が18日発表した2月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は3390億円の黒字だった。黒字は5カ月ぶり。輸出入ともに減少したが、原粗油など輸入の減少が大きかった。中国向け輸出は3カ月ぶりに増加したが春節の日並びの影響が大きい。
輸出額は前年同月比1.2%減の6兆3843億円だった。減少は3カ月連続。米国向け自動車やタイ向けの鉄鋼が減少した。
中国向け輸出額は1兆1397億円と5.5%増加した。増加は3カ月ぶり。1月や2月は中華圏の春節(旧正月)日程の影響が出やすく、1月はその春節の影響で大きく減少した。2月はその反動でプラスとなった。品目別で見ると半導体等製造装置や自動車がけん引した。財務省によると、対中国輸出は1月と2月を合算したベースで2兆979億円と前年同期比6.3%減少した。
輸入額は前年同月比6.7%減の6兆453億円。2カ月連続で減少した。原油安で原粗油や石油製品が減少した。2月の原粗油の円建て輸入単価は8.6%下落した。
対米国の貿易収支は6249億円の黒字で、黒字額は0.9%減少した。減少は2カ月ぶり。
2月の為替レート(税関長公示レート)は1ドル=109円66銭。前年同月に比べて0.4%円安・ドル高に振れた。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、貿易統計のグラフは以下の通りです。上下のパネルとも月次の輸出入を折れ線グラフで、その差額である貿易収支を棒グラフで、それぞれプロットしていますが、上のパネルは季節調整していない原系列の統計であり、下は季節調整済みの系列です。輸出入の色分けは凡例の通りです。

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2月の5か月振りの貿易黒字は、私の目から見て、短期的な要因として、2月の中華圏の春節を見越しての生産調整の反動が2月に現れた点に加えて、国債商品市況の石油価格が徐々に下落する中で石油輸入額が減少しつつある点の2点の影響なんでしょうが、もうひとる忘れてならないのは、2月統計では貿易黒字を計上したとはいえ、中長期的に、先月まで我が国が4か月連続で貿易赤字を記録していた要因のひとつは、世界経済の景気低迷に比較すれば、相対的に我が国景気の減速度合いが小さいという可能性も忘れるべきではありません。後者のこの中長期的な景気局面の視点は見落としがちなので、強調しておく値打ちがあると私は考えています。従って、中華圏の春節という撹乱要因が終了すれば、我が国の貿易収支は安定して黒字に戻る、とは限りません。国債商品市況における石油価格や非鉄金属価格などの影響も無視できませんが、景気局面が世界経済全体の方がより速く悪化しているのは実感として私も感じていますし、我が国景気が世界経済の景気局面に比べて安定的であれば、逆に、その先で急速に日本の景気が悪化する局面が現れて、まあ、表現はおかしいですが、世界経済の景気局面に追いついてしまう場面があってもおかしくない可能性があります。

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輸出をいくつかの角度から見たのが上のグラフです。上のパネルは季節調整していない原系列の輸出額の前年同期比伸び率を数量指数と価格指数で寄与度分解しており、まん中のパネルはその輸出数量指数の前年同期比とOECD先行指数の前年同月比を並べてプロットしていて、一番下のパネルはOECD先行指数のうちの中国の国別指数の前年同月比と我が国から中国への輸出の数量指数の前年同月比を並べています。ただし、まん中と一番下のパネルのOECD先行指数はともに1か月のリードを取っており、また、左右のスケールが異なる点は注意が必要です。ということで、現時点での輸出を見る際の注意点は、中国の景気が上向いているにもかかわらず、まだOECD先行指数が前年同月比でマイナスのままですので、我が国からの輸出が減少を続けていて、先進国加盟国の集合体であるOECDの先行指数は前年同月比マイナス、かつ、下り坂でマイナス幅が拡大していますので、我が国の輸出にとっては中国向けと先進国向けのいずれも需要サイドで減少要因となっています。2月の中国向け輸出が伸びたとはいえ、引用した記事にもある通り、1~2月を合算したベースではまだ前年比マイナスのようですから、この先、貿易摩擦ももちろんですが、中国などの新興国も含めて世界経済の景気動向も注目です。

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2019年3月15日 (金)

ダイヤモンド・オンライン「住みたい市区町村ランキング・ベスト50」やいかに?

今週月曜日の3月11日にダイヤモンド・オンラインで「住みたい市区町村ランキング・ベスト50」が明らかにされています。1位は横浜市で、2位が神戸市、3位に港区が入っています。我が家が今の城北地区に引っ越す前に住んでいたのが港区の青山でした。また、私自身は京都府立病院の当時の伏見分院で生まれたそうなんですが、東京に職を求めて親元を巣立つ前、大学の学生時代までの人生前半の20年余りを両親と暮らした京都の宇治市が44位に入っています。以下のテーブルの通りです。ご参考まで。

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2019年3月13日 (水)

3か月連続でマイナスとなった機械受注と上昇幅がわずかに拡大した企業物価(PPI)!

本日、内閣府から1月の機械受注が、また、日銀から2月の企業物価 (PPI) が、それぞれ公表されています。機械受注うち変動の激しい船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注は、季節調整済みの系列で見て、前月比▲5.4%減の8,223億円を示し、PPIのヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は+0.8%と前月の+0.6%から上昇率がやや拡大し、引き続き、プラスの上昇率を継続しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

機械受注、3カ月連続減 1月は前月比5.4%減少
内閣府が13日発表した1月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比5.4%減の8223億円だった。減少は3カ月連続。QUICKがまとめた民間の事前予測の中心値(1.7%減)を下回った。製造業は3カ月連続で減少した。世界経済が減速感を強めるなか、先行きに不安を持つ企業心理を映した。
内閣府は基調判断を「足踏みがみられる」と前月から据え置いた。2018年11月は0.1%、同12月は0.3%と小幅な減少だったが、1月は減少幅が広がった。好調だった設備投資が鈍化する兆しが出てきた。
製造業は1.9%減と3カ月連続で減少した。内訳をみると、17業種中9業種がプラスに、8業種がマイナスに寄与した。マイナスに寄与したのは電気機械と情報通信機械で、それぞれ20.7%、38.1%減った。両業種ともハイテク関連で中国経済の減速を反映したとみられる。
中国では米中貿易摩擦や自国経済への先行き不透明感から投資や生産を控える動きが広がっている。こうした動きを背景に、国内企業は機械の発注に慎重になっているようだ。農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「製造業の軟調さが鮮明で、輸出の伸び悩みが機械受注にも影響している」と話す。
1月の中国向け輸出は前年同月比で17%減った。鉱工業生産指数も1月まで前月比で3カ月連続低下しており、外需を起点にした下押し圧力が日本経済に及んでいる。中国や欧州経済など世界経済の先行きの不透明感から、企業は機械の発注や投資を控える姿勢になりつつあるようだ。
船舶・電力を除いた非製造業は8%減と4カ月ぶりに減少に転じた。運輸業・郵便業のほか、通信業がマイナスに寄与した。このほか、官公需は2.7%増だったほか、外需は18.1%減だった。
2月の企業物価指数、前年比0.8%上昇 原油価格上昇で
日銀が13日発表した2月の国内企業物価指数(2015年平均=100)は101.1で前年同月比で0.8%上昇した。上昇は26カ月連続で上昇率は1月確報値の0.6%から拡大した。原油価格の上昇や米中貿易交渉の進展期待から企業物価指数は上昇した。
前月比では1月の0.6%の下落からプラスに転換し、0.2%の上昇に転じた。原油価格が上昇したほか、米中貿易交渉の進展期待で工業需要のある非鉄金属などの市況が改善した。豚コレラの被害拡大懸念で豚をはじめとする農林水産物の価格も上昇した。
円ベースでの輸出物価は前年比で1.7%下落し、3カ月連続のマイナスとなった。前月比では0.6%上昇した。輸入物価は前年比で0.7%下落し、前月比では1.1%上昇した。
企業物価指数は企業同士で売買するモノの物価動向を示す。公表している744品目のうち前年比で上昇したのは393品目、下落したのは276品目だった。上昇と下落の品目差は117と、1月の確報値139品目から22品目減った。
日銀の調査統計局は「依然として米中貿易摩擦の不透明感は強く、経済への影響に目を向けていく」との見解を示した。

長くなりましたが、いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、機械受注のグラフは以下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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まず、引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスは、船舶と電力を除くコア機械受注の前月比で▲1.7%減でしたし、レンジでも▴.0~+1.7%でしたので、かなり弱い数字と私は受け止めています。統計作成官庁である内閣府でも、基調判断を「足踏み」で据え置いています。コア機械受注について季節調整済の系列の前月比を見ると、昨年2018年11月▲0.1%減、12月▲0.3%減、そして、今年2019年1月も▲5.4%減と、3か月連続でマイナスを示しており、昨年2018年10~12月期の前期比が▲3.2%減でしたから、足元の2019年1~3月期もかなり低い発射台での始まりということになります。特に、貿易摩擦に起因する世界経済の停滞が背景にあるわけですが、昨年2018年10~12月期あたりまでは増加を示していた電力と船舶を除く非製造業も今年2019年1月に入って▲8.0%減を記録し、▲1.9%減の製造業より大きな減少となっています。上のグラフの太い移動平均のラインに見られるように、機械受注は世界経済の停滞によりピークアウトした可能性が高く、基調判断通りの足踏みが続くものと見ていますが、同時に、人手不足に起因する省力化投資や合理化投資による下支えがあることなどから、設備投資のストック調整が急速に進んで、大きな落ち込みを見せる可能性は低いのではないか、とも私は考えています。

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続いて、企業物価(PPI)上昇率のグラフは上の通りです。一番上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率を、真ん中は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、上2つのパネルの影をつけた部分は、機械受注のグラフと同じで、景気後退期を示しています。基本的に、国際商品市況における石油価格に連動した小幅な動きと考えています。すなわち、国内物価のいくつかの項目を前年同月比で見て、石油・石炭製品が前月の▲4.2%の下落から2月統計では▲2.1%と低下幅を縮小したり、非鉄金属も前月の▲7.4%から▲5.6%に下落幅が縮小しています。また、農林水産物も豚コレラの影響などにより前月の▲0.9%から▲0.1%に下落幅が縮小しています。ただ、こういった下落品目の下落幅縮小が中心であり、景気動向に連動した力強い物価上昇ではない、と私は受け止めています。

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2019年3月12日 (火)

3四半期ぶりに景況判断BSIがマイナスを付けた法人企業景気予測調査から何が読み取れるか?

本日、財務省から1~3月期の法人企業景気予測調査が公表されています。ヘッドラインとなる大企業全産業の景況感判断指数(BSI)は昨年2018年10~12月期+4.3の後、足元の今年2019年1~3月期は▲1.7と、3四半期ぶりにマイナスを付けた後、さらに、先行き4~6月期も▲0.3と、マイナスを続けると見込まれています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

大企業景況感、1~3月はマイナス1.7
財務省と内閣府が12日発表した法人企業景気予測調査によると、1~3月期の大企業全産業の景況判断指数(BSI)はマイナス1.7だった。マイナスは3四半期ぶり。前回調査の10#xFF5E;12月期はプラス4.3だった。
先行き4~6月期の見通しはマイナス0.3となった。1~3月期は大企業のうち、製造業がマイナス7.3で、非製造業はプラス1.0だった。中小企業の全産業はマイナス11.7だった。
2019年度の設備投資見通しは18年度に比べて6.2%減だった。18年度見込みは前年度に比べて7.4%増だった。
景況判断指数は「上昇」と答えた企業と「下降」と答えた企業の割合の差から算出する。

いつもながら、簡潔かつ包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、法人企業景気予測調査のうち大企業の景況判断BSIのグラフは以下の通りです。重なって少し見にくいかもしれませんが、赤と水色の折れ線の色分けは凡例の通り、濃い赤のラインが実績で、水色のラインが先行き予測です。影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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大企業全企業の景況感を景況判断BSIで見ると、昨年2018年10~12月期の+4.3から今年2019年1~3月期には▲1.7に大きくダウンし、さらに、4~6月期も▲0.3と、やや上昇するとはいえマイナスを続けた後、7~9月期には+5.7にジャンプすると見込まれています。足元の企業マインド悪化は貿易摩擦に起因する海外要因と私は考えていますし、7~9月期の予想はやや先の話でどこまで信頼を置けるかの問題もありますが、今年10月には消費税率の引き上げが予定されていますから、それなりの駆け込み需要はあるものと考えると、あながちムリがあるともいえません。いずれにせよ、先週3月7日に内閣府から公表された景気動向指数を見て、景気局面に関する悲観的な議論が出始めていますが、少なくとも年央にかけて景気がこのまま一気に失速するというマインドが企業に広がっているようには見えない、と私は受け止めています。ただし、10月の消費税率引き上げ後の消費動向は極めて不透明であり、足元の貿易摩擦に起因する海外経済の動向から企業マインドが悪化した後、駆け込み需要を経て消費税率引き上げと続く今年いっぱいの足元ないし先行きに関する企業マインドは複雑な方向性を示す可能性があります。景況感に次ぐ私の注目ポイントである設備投資は、全規模全産業で見て、今年度2018年度の+7.4%増に続いて、来年度2019年度は▲6.2%減と計画されています。特に、年度上半期に+4.9%増の後、下半期には▲16.0%減と見込まれており、他方で、経常利益の見込みについても同様に、2019年度上半期のプラスの後、下半期はマイナスと予想されており、当然ながら、消費増税後の景気動向には目が話せません。

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2019年3月11日 (月)

ワインバザールによるワインの選び方に関する調査結果やいかに?

とても旧聞に属する話題ですが、ワイン情報サイトのワンバザールから2月25日に、ワインの選び方に関するネット調査の結果が明らかにされています。まず、調査のポイントを2点、ワインバザールのサイトから引用すると以下の通りです。

調査のポイント
  • ワインは「種類」(75.4%)「味」(68.9%)「価格」(53.2%)で選ぶ
  • 普段飲むのは「~1000円」のワイン39.2%、「~2000円」34.3%

私も週末を中心にお安いワインを楽しむので、それなりに興味あるところ、簡単にグラフを引用しつつ取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフはワインバザールのサイトから ワインを選ぶときにチェック/重視するところ の回答結果を引用しています。「種類」(75.4%)、「味」(68.9%)、「価格」(53.2%)で選ぶ、というトップスリー結果が出ていますが、もちろん、この3つのポイントは重要な一方で、私は4番目の生産国も重視しています。外交官として3年余りを首都サンティアゴ過ごしたチリのワインを選ぶ傾向が明らかに強くなっています。種類は白を飲むことが多く、味はフルーティなものが好きです。価格は次のグラフで詳細な結果が出ています。

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ということで、上のグラフはワインバザールのサイトから 1本いくらのワインを飲むことが多いか の回答結果を引用しています。見れば明らかで、1000円以下がもっとも多く39.2%で、次いで、1000円~2000円が34.3%となっています。すなわち、73.5%が1本2000円以下のワインを選んでいるようです。私はワインへのこだわりはそれほどありませんので、お安く税込みで500円くらいのを選ぶことにしています。

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2019年3月 9日 (土)

米国雇用統計は降雪により雇用者の伸びが急減速も労働市場の逼迫感は継続!

日本時間の昨夜、米国労働省から2月の米国雇用統計が公表されています。非農業雇用者数は前月統計からわずかに+20千人増と、降雪などの気象条件悪化もあって大きく伸びが鈍化した一方で、失業率は前月から低下して3.8%を示しています。いずれも季節調整済みの系列です。まず、USA Today のサイトから記事を最初の6パラだけ引用すると以下の通りです。

Economy added just 20,000 jobs in February amid slowing growth, snowy weather
Hiring slowed sharply in February as employers added just 20,000 jobs amid harsh winter weather and a weakening U.S. and global economy.
That's the fewest job gains since September 2017 when employment was curtailed by major hurricanes.
The unemployment rate fell to 3.8 percent from 4 percent, the Labor Department said Friday. The partial government shutdown boosted the jobless rate in January as many federal government employees told Labor survey takers they were unemployed or on temporary leave, and so an offsetting drop was expected as those workers returned.
Economists were looking for a pullback in payroll growth last month after outsize gains in January that were inflated by unusually mild weather. Meanwhile, above- average snowfall when Labor conducted its survey in mid-February was set to reduce total employment by at least 40,000, Goldman Sachs said.
A small consolation: Job gains for December and January were revised up by a total 12,000. December's was upgraded from 222,000 to 227,000, and January's from 304,000 to 311,000.
More broadly, the U.S. economy is expected to slow this year after federal tax cuts and spending increases juiced growth in 2018. The economy grew 2.9 percent last year, the second strongest showing of the nearly 10-year-old expansion, and monthly job growth averaged a robust 223,000. But those stimulus effects are expected to fade by late this year. At the same time, the low unemployment rate is making it harder for employers to find qualified workers. Economists estimate monthly job gains will average about 170,000 in 2019.

いつもながら、包括的によく取りまとめられている印象です。続いて、いつもの米国雇用統計のグラフは上の通りです。上のパネルから順に、非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門と失業率をプロットしています。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。全体の雇用者増減とそのうちの民間部門は、2010年のセンサスの際にかなり乖離したものの、その後は大きな差は生じていません。

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ちょっとびっくりの非農業部門雇用者増の大きな鈍化でした。市場の事前コンセンサスでは、通常通りに、+170~180千人増が見込まれていたんですが、わずかに+20千人増にとどまりました。ただ、政府機関の一部閉鎖が解除されたこともあって、失業率は前月の4.0%から▲0.2%ポイント低下して3.8%となっています。+20千人増はハービーやイルマなどのハリケーン被害が大きかった2017年9月の+18千人増以来の低い伸びでした。ただし、最近の雇用統計でも天候要因による振れが大きく、今年2019年は1月が暖冬で+311千人増を記録した後、逆に2月は降雪などもあって+20千人増にとどまりました。ただ、1~2月をならしても+165千人増くらいなわけですので、2018年10~12月期には月平均で+200千人を超える増加がありましたので、今年2019年に入って雇用の伸びが鈍化しているのは事実と考えるべきです。失業率の低下も連邦政府機関の一部閉鎖の解除によるものですから、景気動向に従った失業率低下と考えるのは不適当だという気がします。2月統計の雇用者増を業種別に詳しく見ると、製造業こそ+4千人増とギリギリでプラスを維持したものの、建設業では▲31千人減を示し、小売業でも▲6.1千人減となっています。我が国は企業部門が景気の牽引をしていますが、米国では家計が景気を引っ張っており、小売業の雇用が減少するのは景気の減速ないし後退のシグナルと見なされます。従って、トランプ政権の圧力もあって、米国連邦準備制度理事会(FED)パウエル議長は、中国や欧州などの景気減速の懸念から利上げを一時停止する考えを繰り返し表明しているところですが、本格的に利上げ休止が長引く可能性も出て来たと私は受け止めています。

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ただ、景気動向とともに物価の番人としてデュアル・マンデートを背負ったFEDでは物価上昇圧力の背景となっている時間当たり賃金の動向も注視せねばならず、その前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。雇用者像にブレーキがかかったとはいえ、米国労働市場はまだかなり逼迫を示しており、賃金もジワジワと上昇率を高め、2月は前年同月比で+3.4%の上昇と、昨年2018年8月から+3%の上昇率に達して、半年以上の7か月に渡って3%台の上昇率が続いています。日本だけでなく、米国でも賃金がなかなか伸びない構造になってしまったといわれつつも、日本や欧州と違って米国では物価も賃金上昇も+2%の物価目標を上回る経済状態が続いていて、利上げで物価や賃金の上昇圧力に対処すべき考えもあるとは思いますが、物価と雇用のデュアル・マンデートが異なる方向を向いており、何とも政策対応が悩ましいところです。

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