世間に遅れつつも POLYPLUS 『debut』 を聞く!

- we gotta luv
- ratz
- m'n'dass
- ppps
- wake me up (cover of Avicii)
- tokyo class
- sugar
- late at night
- limiter
遠藤征志「源氏物語54帖の響 vol.1」を聞きました。アルバムは全12曲収録しており、構成は以下の通りです。
私がアルバムを聞くくらいですから、奏者はジャズピアニストであり、アルバムはピアノソロです。副題は「文字の源氏を音の源氏へ」となっています。幻想的というと少し違う気はしますが、余韻のある、また、ふくらみのあるメロディと思わせぶりな奏法、という気がします。古い気はしません。なお、このアルバムはvol.1なんですが、『源氏物語』の54帖をすべてピアノソロ、かどうかは知りませんが、現代の音や曲として表現するというプロジェクトのようです。はばかりながら、私は円地文子現代訳で『源氏物語』全54帖を読んでいますが、果たして、現代日本人、というか歴代日本人でもいいんですが、そもそも音になる前の文字の『源氏物語』をどれくらいの割合で読んでいるんでしょうか。疑問が起こります。とても壮大かつ華麗なプロジェクトだと思うんですが、現代に生きる日本人にはやや壮大過ぎる気もしないでもありません。
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このところ、新しいアルバムを聞いていなかったんですが、先週は甲田まひるの「Plankton」を聞きました。16歳だか、17歳だかの10代女子高生のピアノを中心とするピアノトリオの演奏です。まず、アルバムの曲の構成は以下の通りです。
ずらりと12曲の中で4曲、⅓ はバド・パウエルの作品が並びます。バド・パウエル以外は、カッコ内に示してある通り、3曲目と4曲目がジェームズ・ハンリー、5曲目と11曲めがセロニアス・モンク、9曲目はタッド・ダメロン、10曲目がJ.J.ジョンソン、そして、無印の6曲目と最後の12曲目が甲田まひるのオリジナルとなっています。
バド・パウエルに何らかの思い入れのようなものがあるような気もしますが、私の耳にはセロニアス・モンクの曲の方がピアノの出来はいいように思われました。今年2018年5月の発売で、このピアニストのメジャーデビュー作です。発売時点で、「17歳の誕生日前夜」と宣伝文句にありましたから、高校生ということかもしれません。ですから、2001年生まれの奥田弦は同い年かもしれません。小学生くらいでデビューした奥田弦は例外としても、松永貴志もデビュー時点の年齢はそんなもんだったような気がします。デビュー作品から2-3枚目のアルバムの時点の松永貴志と比較するのは反則、というか、酷かもしれませんが、少なくとも、私は松永貴志の方が完成度高いピアノだったと記憶しています。まあ、何といいましょうか、Mappyとして世界中に14万人を超えるフォロワーを持つインスタグラムのファッショニスタとしての知名度も加味した評価で判断するんですかね。私は松永貴志のデビュー翌年の2作目のアルバム「Today」はウォークマンに入れて愛聴していますが、この甲田まひるの「Plankton」はビミョーなところです。トリオを組んだドラムスの石若駿は私が前々から評価している若手なんですが、ややブラッシングが多かった気がします。
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チック・コリアとともに、、私がもっとも愛聴する現役ジャズピアノ奏者の1人であるキース・ジャレットのアルバム After The Fall を聞きました。3月に発売されたらしいんですが、Jazz Japan の購読をやめてから日比谷図書館で時折情報収集するだけになり、すっかり見逃していました。パーソネルはご存じの通りで、ピアノはもちろんキース・ジャレット、ベースがゲイリー・ピーコック、ドラムスはジャック・デジョネット、定冠詞をつけて "The Trio" といえば、この3人といえましょう。曲の構成は以下の通りです。
どうしてこのアルバムが伝説的ライブと呼ばれるのかといえば、1996年に慢性疲労症候群という難病によって1998年までの2年間の休養を余儀なくされたキース・ジャレットが復帰以降、レギュラー・トリオでの第1弾の演奏を披露した1998年11月14日のニュージャージー・パフォーミング・アーツ・センターで行われたライヴの音源が収録されているからです。これまでは、復帰直後のライブとしては、1999年7月5日にパリでライブ録音された名盤 Whisper Not といわれて、私もウォークマンに入れるなど愛聴してきたんですが、それよりもずいぶんと前のライブ音源が発掘され発売されたわけです。
CD-1の Bouncin' With Bud、CD-2に When I Fall In Love を収録し、Whisper Not との類似性がありつつも、チャーリー・パーカーの Scrapple from the Apple、あるいは、ソニー。ロリンズの Doxy、また、コルトレーンの Moment's Notice をフィーチャーしたり、Autumn Leaves (枯れ葉) や Santa Claus Is Coming to Town (サンタが街にやってくる) など、馴染みのあるスタンダード曲も少なくなく、親しみの持てる構成となっています。
キース・ジャレットの演奏そのものは、どうしても、Whisper Not と比較すれば見劣りする部分があるものの、私のようなファンは必聴だと思います。万難を排して何が何でも聞いておくべきです。
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松尾明 Ballads を聞きました。まず、アルバムの構成は以下の通りです。
ということで、このドラムスの松尾明をリーダーとして、ピアノの寺村容子を据え、ベースに嶌田憲二というトリオのアルバムは、かなり前の Besame Mucho を聞いたことがあり、このアルバムは2枚目です。リーダーのドラムスがかなり前面に押し出されているのは当然として、基本的に、寺村容子のアルバムと大差ない気がします。実は前作の Besame Mucho 冒頭に収録されていた Angry Dogs という曲がかなり印象的でいい出来だった記憶があります。寺村容子のピアノは相変わらずキンキンとクリアに聞こえますし、ベースもブンブンとうなっている気がします。ピアノ・トリオとして十分な力量を示しているアルバムです。
なお、どうでもいいことながら、このアルバムは2枚組です。なぜか、同じ音源のリマスター版として、2枚目のCDがボーナスディスクの扱いとなっています。誠に申し訳ないながら、私はリマスターによる音質の違いを聞き分けるほどの感性を私は持っていませんので、ほかの人の評価に譲りたいと思います。
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やや遅ればせながら、山中千尋 Monk Studies を聞きました。容易に想像される通り、セロニアス・モンクの曲をかなり多く取り上げています。アルバムの構成は以下の通りです。なお、最後の10曲目はアルバムのライナーノートには Will Henry Monk の曲とされているんですが、トラディショナル曲なのではないかと思います。
ということで、ピアノよりもシンセやオルガンやフェンダー・ローズの音色の方が耳に残って印象的だったんですが、山中千尋独自のモンク曲の解釈ではないでしょうか。私はかなりいいセン行っていると思います。少なくとも、ビートルズの曲を演奏していたころよりはずっといいように受け止めています。モンクはピアノ演奏そのものがそうですし、曲についても独特の不協和音的な響きを持っている気がします。マイルスがソロを取っている時はモンクにピアノを弾かないでくれと要求したことは有名でしょう。そういった不協和音的な響きや奇妙な音楽の要素があるのがモンクというピアニスト、あるいは作曲も含めての音楽家なのかもしれません。例えば、大西順子がビレッジ・バンガードでのライブを音源とするアルバムに「ブリリアント・コーナーズ」を収録していますが、まさに、この不協和音的な奇妙なモンクに正面から挑戦していますが、山中千尋は大いに違ったアプローチを取っています。選曲に凝った上に、ピアノではなくかなりエレクトリックな楽器を多用しています。ですから、モンクの音楽も、山中千尋のこのアルバムのモンクの解釈も、いわゆる主流派のモダンジャズではないかもしれませんが、それなりに私には受け入れられるレベルに達しているような気がします。それから、このアルバムは主としてモンクの曲を山中千尋が演奏しているんですが、別のアルバムで、モンクの演奏を山中千尋がコンパイルした、というか、本であれば編集=エディットなんだろうと思いますが、そういったアルバム Retrospection and Introspection も別途出ています。コチラはまだ聞いていませんので、そのうちに取り上げたいと思います。最後にどうでもいいことながら、アルバムのタイトルは Study in Monk ではないんですかね?
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我が国を代表するジャズ・ピアニストのひとりである小曽根真の最新アルバム Dimensions を聞きました。今年2017年8月のリリースで、収録曲は以下の通りです。すべて小曽根自身のオリジナルであり、最後の9曲目は for Bill Evans とされていて、同名のアルバムがバイブのゲイリー・バートンとのデュエットで出ており、私は聞いたことがあります。
20年ほど前からそうなんですが、このアルバムも「小曽根真 The Trio」としてクレジットしています。ジャズの場合はトリオといえば、ほぼほぼピアノ・トリオなんでしょうが、自分自身で The Trio と称しているのは、私の印象では、キース・ジャレットのトリオ、すなわち、ベースのゲイリー・ピーコックとドラムスのジャック・デジョネットのトリオが思い浮かびます。1980年代からですので、30年をはるかに超えたトリオとしての音楽活動ではなかろうかと思います。ということで、前置きが長くなりましたが、やはり安定した実力を聞かせてくれます。ライナー・ノートは小曽根自身が書いており、20年を超える The Trio の活動を振り返り、ライブを推奨している一方で、この10年振りのレコーディングもなかなかの出来栄えです。ジャズ・ピアニストとして、ビル・エバンスにとって重要だったのが、短期間ながらスコット・ラファロが務めたベーシストであったように、小曽根にとってはドラマーのペンの役割が大きいような気もします。いずれにせよ、70歳を超えたキース・ジャレットに対して、小曽根はまだ50代半ばですから、今後ますますの活躍を期待しています。
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「ジャズ100年のヒット曲」Anniversary of Jazz を聞きました。2枚組CDで曲の構成は以下の通りです。
1917年というのは、オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドが初めて「ジャズ」という単語を明記した商業用レコードを録音したらしく、これがジャズの起源として考えられているそうです。上のように、流石に比較的新しい、というか、どうしても音源の関係だと思うんですが、モダンジャズからコンテンポラリー中心に、豪華なコンピレーション・アルバムとなっています。ただ、理由は不明ですが、Bluesette に収録されている Five Spot after Dark が抜けているのは私には理解不能です。アルバムCD1枚に縮められても収録すべき名曲です。それから、女性ボーカルが多く収録されているのは日本人の好みなんだろうと理解しています。冒頭のノラ・ジョーンズとか、ダイアナ・クラールなんて、サラ・ボーンやエラ・フィッツジェラルドと並べて聴くような名曲なんでしょうか。私には判りかねます。エラの「マック・ザ・ナイフ」は貴志祐介の『悪の教典』で、 蓮実がよく口ずさんでいた曲だとされていて、下の倅と私で図書館からCDを借りて聞いた記憶があります。このCDに収録されているベルリンでのライブだったハズです。
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『ビッグコミック』にて絶賛連載中の石塚真一によるジャズを題材としたマンガ「BLUE GIANT」にまつわる名曲を集めたオムニバスのアルバム「Sounds of BLUE GIANT」を聞きました。昨年2015年7月のリリースです。ついでながら、2013年にはコミックと同名の同じようなコンピレーション・アルバムもリリースされています。また、コミックの方は今年2016年9月か10月から主人公の宮川大の海外進出に伴って、「BLUE GIANT SUPREME」として継続しています。なお、海外進出先はドイツでミュンヘンに降り立った、らしいです。また、すでに発売されている2枚のCDを単純に組み合わせただけのCD2枚組アルバムも発売されているようです。まず、アルバムに収録されている曲の構成は以下の通りです。
ジャケットの画像から明らかな通り、コミック主人公の宮川大はテナー・サックス奏者ですから、当然、テナー・サックスの名曲が収録されています。4曲目まではリーダーがテナー奏者ですのでそのままなんですが、ライナー・ノートにしたがえば、5曲目のメッセンジャーズの名曲のテナーはベニー・ゴルソンですし、6曲目はモンクのオールスターバンドでテナーはコルトレーンとコールマン・ホーキンスだそうです。7曲目のクリフォード・ブラウンとマックス・ローチのクインテットの当時のテナーはハロルド・ランド、最後のハービー・ハンコックのクインテットのテナーはウェイン・ショーターです。どうでもいいことながら、最初のジョニー・グリフィンの曲はアルバム「リトル・ジャイアント」に収録されており、「ジャイアント」つながりが意識されているのかどうか、面白いところかもしれません。小柄だったグリフィンに比べて、2曲目のデクスター・ゴードンはとても大柄だったといわれています。
私はマンガの方は読んでいないので何ともいえず、どうしても、コルトレーンが多くなってしまうのは判る気もしますが、モダン・ジャズ全盛期のテナー奏者として、ハンク・モブレーやボビー・ジャスパーなんかも収録して欲しかった気がしないでもありません。もっとも、2013年の1作目のオムニバス・アルバムを聞いていないので何ともいえません。それから、このアルバムに収録された10曲のうち4曲までがモノラル録音です。大雑把に1950年代半ばにはステレオに移行しているハズですので、60年以上前の曲も多く収録されていることになります。ですから、決して音質はハイレゾではあり得ません。その点も注意が必要かもしれません。もっとも、私の好みのモダン・ジャズです。それは間違いありません。
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菊地成孔による「機動戦士ガンダム サンダーボルト」サウンドトラックを聞きました。まず、全17曲の構成は以下の通りです。
サウンドは、やっぱり、菊地成孔です。私のようなアラ還の中年ジャズファンからすれば、かなり前衛的に聞こえます。まあ、エリック・ドルフィーでもそうなんですから仕方ありません。それにしても、ガンダムと菊地成孔というのは、結構意外な組み合わせでしたが、なかなかサマになっています。
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